さすが世界王者だった。前半に2本の4回転をミス。すると宇野は集中力をぐんと高め、「頑張ろう」ともう一段階、スイッチを入れた。基礎点が1・1倍になる後半に4回転トウループからの連続ジャンプを2本、最後にはトリプルアクセル(3回転半)からダブルアクセルを2本つける、試合で初めて見せたコンビネーションを決め、後半3本で49・41点稼いだ。2位以下に約40点の差をつける圧巻V。「内容は良くないかもしれないが、自分としてはいい演技だった。レベルアップにつながる」と納得できた。
全日本の全種目を締めくくる最終滑走。優勝へと向かうラストは、まさかだった。最後のスピンは曲が鳴りやんでも終わらず、無音のリンクで一人、くるくる回り、制限時間(4分±10秒)オーバーで減点1。思わぬフィニッシュに、リンクで座り自分でも笑った。最後のジャンプを新たな3連続にしたことで、曲の中で終わらないことは分かっていたが、「その方が得点が伸びると思った」と、宇野らしく武器のジャンプにこだわった。 五輪、世界選手権が終わると、休養する選手も多い中、休むことなく走り続けてきた。冷めることのないスケートへの情熱は、強みとして誇りを持っている。今大会では4回転4種5本の高難度構成を完璧に通しきることはできなかったが、練習ではミスなく完遂できており、手応えを感じている。「一歩、難易度を上げたプログラムも考えていきたい」と、次のステップへと進む考えを示した。2連覇していた羽生結弦さんがプロに転向。新時代を迎えた男子フィギュア界で宇野が一歩先をゆく。
次は来年3月の世界選手権(さいたま)で日本勢初の連覇が懸かる。「これから数か月の間にレベルアップしていけば、十分優勝を狙える位置にいる」と見据えるが、最も重要なのは内容。「自分が何をやり残しているのか、何を表現したいのか、何を成し遂げたいのかを追求したい」。前回さいたまで行われた19年大会は4位。次は自国で、世界一となる。(小林 玲花)
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
ソース: nikkansports - 🏆 18. / 63 続きを読む »
ソース: SportsHochi - 🏆 53. / 63 続きを読む »
ソース: nikkansports - 🏆 18. / 63 続きを読む »
ソース: jijicom - 🏆 32. / 63 続きを読む »
ソース: ExciteJapan - 🏆 125. / 51 続きを読む »