学法石川（福島3位）が金足農（秋田1位）に3－1で競り勝ち、27年ぶりの4強入りを決めた。背番号2をつけた大栄利哉投手（1年）が1失点完投。2点リードの9回にダメ押し適時打と投打で活躍した。青森山田（青森1位）は、鶴岡東（山形1位）に5－1で逆転勝ちし、2年ぶりの4強入りを果たした。背番号「2」で「4番投手」を務めた大栄が、投打で引っ張った。1回に2点を先制後、4回は暴投で1点差とされ、1点リードのまま試合終盤へ。8回1死一、二塁で相手4番を併殺打に抑え、ジャンプして喜びを爆発させると、9回2死二、三塁では「気持ちで打った」。内角高め直球を振り抜き、値千金の右前適時打で自身を援護。2点リードの9回も無失点に抑え、笑顔を浮かべて整列に向かった。
当初の試合開始は午後0時30分予定。だが、第1試合の進行と雨天によるグラウンド整備により、同2時59分から始まった。1回戦の盛岡中央（岩手）戦は、土砂降りの中で戦い、1時間11分の雨天中断の末に逆転勝利。「相手と同じだが、君たちの方が雨には強いはず」と、佐々木順一朗監督（63）は試合前、ナインに説いたという。ナイターとなった2回戦は2－1で聖和学園（宮城）に勝利。この日も照明が点灯。指揮官は「慣れている分、少し有利じゃないかと。それが試合早々に出た」と序盤の得点を振り返った。 センバツ出場に1歩前進。準決勝は八戸学院光星と激突する。実力がある左投手を複数そろえ、打線は準々決勝で15安打8得点の7回コールド勝ち。「圧倒的な横綱」と警戒する佐々木監督は「砕けたくはないが、ちゃんと当たっていきたい」。センバツ切符は3枚。大栄は「甲子園出場を毎日思いながら練習してきた。あと少しのところまで来たので、気を抜かずに目の前の試合を全力でやりたい」。1回戦から苦戦を乗り越えてきた強豪。目の前の試合に一戦必勝で臨む。【相沢孔志】
○…先制された青森山田がすぐに反撃を開始した。1点を追う1回2死二塁、原田純希内野手（2年）が「何としても1点を取って追いつきたかった」と、1ストライクから右中間への同点適時二塁打。この回3得点で逆転に成功し、2点リードの3回1死一、三塁では伊藤英司内野手（1年）が中前適時打でリードを広げた。打線は鶴岡東のエース左腕・桜井椿稀（2年）から5回までに11安打5得点。試合を優位に進めた。 秋田出身の伊藤英は「6番二塁」でフル出場。2安打1打点と結果を残し、8度の守備機会を無失策で終えた。「見に来てくれる人がいるので、活躍している姿を見せたい一心でやっていた」と振り返った。これで2年ぶりの4強進出。センバツ出場に向け、負けられない試合は続く。「次の一戦が一番大事。絶対、勝てるように最大の準備をしたい」と意気込んだ。
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