子どもの将来は「幼少時の会話」で決まるという研究

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子どもの将来は「幼少時の会話」で決まるという研究(2018)

で、貧困層の子どもたちの認知能力が低く、将来的な不利益を被っている原因が、幼少期に浴びる言葉の数にあることが明らかにされました。二人の研究者によると、富裕層と貧困層で育てられた子どもたちを比較したところ、4歳までに浴びた言葉の数は、富裕層の子どもに比べて貧困層の子どもは平均3000万語も少ないことが分かりました。この、幼少期に言語にさらされた体験の少なさが、就学時点での言語能力やその後の学業成績、さらには将来の経済的な成功度に影響を与えていると考えられました。を発表しました。これまでの通説であった「言葉の量」よりもむしろ「言葉の質」が大切だというわけです。

ガブリエル博士らは異なる社会経済的な背景を持つ4歳から6歳の子ども36人を対象に言語能力や認知能力に関する試験を行いました。まず、子どもたちは口頭での会話能力を評価され、次に、15秒間という比較的短い話を聞いているときの脳の様子がfMRIで計測されました。最後に、家庭での大人と子どものコミュニケーションの様子をLENAと呼ばれる記録分析システムによって評価しました。 調査の結果、子どもの会話能力のスコアと最も密接に関連性があったのは、子どもが浴びる言葉の数ではなく、会話の応答数だったとのこと。つまり、大人と子どもがそれぞれ話しかけ、話しかけられて会話をする往復回数が重要であることがわかったそうです。ガブリエル博士によると、収入が高く、高い水準の教育を受けてきた親は、子どもたちと会話をすることが多いだけでなく、内容も多様性があったとのこと。定量的には、1時間における会話のやりとりが11回増えるごとに、口語能力が1ポイント高まる傾向にあることがわかったそうです。

往復する言葉のやりとりである会話が脳に良い影響を与える理由については、前後のコミュニケーションが脳細胞間のつながりを生み出すからという仮説が挙げられています。言葉の交換では、「時間」と「意味」の2つの観点で、子どもは予測していなかったものに対応することを余儀なくされるとのこと。つまり、会話のテンポや言葉への対応を学ぶことが、脳を活性化させて言語能力が高められるというわけです。 言葉のやりとりという「会話」が子どもの言語能力を向上させることに大きな影響を与えるとすれば、テレビをつけておくことで「言語のシャワー」を作り出すことはそれほど意味を持たない可能性があります。また、スマートフォンに夢中で子どもからの呼びかけを無視すれば、子どもの将来の芽を摘むことになりそうです。

 

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