子どもの写真をSNSで共有する「シェアレンティング」の倫理性

  • 📰 wired_jp
  • ⏱ Reading Time:
  • 36 sec. here
  • 2 min. at publisher
  • 📊 Quality Score:
  • News: 18%
  • Publisher: 53%

日本 見出し ニュース

日本 最新ニュース,日本 見出し

大多数の人々にとって、Instagramをチェックする動機は、よりよい生活を送りたいという思いと他人の生活をのぞきたいという欲望が入り交じったものだ。(アーカイヴ記事)

ニューハンプシャー大学ロースクールの准教授で、ハーヴァード大学のバークマン・センターでファカルティ・アソシエイトも務めるプランケットが、シェアレンティングを懸念する理由はいくつかある。哲学的なレヴェルでは、シェアレンティングによって、子どもたちを同意もなく大きなデジタルの世界に晒すことになり、ある種の行為主体性を奪ってしまう。子どもたちは選べたならばまったく参加しなかったかもしれないプラットフォームに晒され、初めからソーシャルメディアに載らないという選択肢を奪われてしまうのだ。プランケットが主張するように、大人たちがシェアレンティングを行なうのは、インターネットの世界がシェアレンティングを「非常に簡単にできるものにし、奨励さえしている」からだ。そして親たちは長期的な影響を考えずにシェアレンティングを行ない、その一方で、悪影響の可能性は日々変わり続けている。の問題と同じだ。サーヴィスと引き換えに、わたしたちは自分のデータを明け渡し、最悪のシナリオを想像しないことを選択してきた。

データプライヴァシーと監視への意識が高まるなかで、プランケットが「デジタルの関係書類(digital dossier)」と呼ぶもの(特に妊娠したことを大喜びで発表する両親のFacebookの投稿にまでさかのぼれるもの)を保存することに、どんな予期せぬ影響が起きるだろう? わたしたちは、有名人が10代の頃に投稿した馬鹿げたツイートのことで謝罪するのに慣れてしまった。そうした記録がもっと時をさかのぼったらどうなるだろう? 親が子どもについて投稿した内容が、いじめの原因になったり、仕事の評判や将来性に影響したりというように、現実世界において結果を生むということが起こりうるのだろうか?...

今日においては、子どもたちのデジタルデータは彼/彼女らが歩き始めるずっと前から、すでに「何千、何万もの人間と機械のユーザー」に拡がっている。あとどれくらいたてば、こうしたデータに基づいて子どもが大人になったときにどんな人物になるのかを予想する力を、誰かが求めるようになるだろう? 指標が際限なく求められているように思えるなかで、もしも子どもの成長がインターネット上でたどられ、中国の「社会信用」システムのように「個人信用スコア」に変換されるようになったら? 大学入試の責任者や信用情報の調査員は、ソーシャルメディアでの活動をどれくらいまでさかのぼって見られるだろう? プランケットは、わたしたちの多くがすでに取り組んでいる、データーやプライヴァシーに関する疑問について説明している。だがそれらはすべて、とうてい手が届かない力にとらわれることが人生の決定的な条件となっている子どもたちにとって、かなり非道に思える。

 

コメントありがとうございます。コメントは審査後に公開されます。
このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む:

 /  🏆 73. in JP

日本 最新ニュース, 日本 見出し