’22年6月に、埼玉県川越市で起きた立てこもり事件。1審では、逮捕監禁致傷などの罪に問われている長久保浩二被告(44)に懲役17年を言い渡している。7月1日に東京高裁で控訴審初公判が行われたが、弁護側の精神鑑定の要求は認められず即日結審した。 「長久保被告が当時22歳の女性アルバイトを人質に、ネットカフェ個室に立てこもったのは’22年6月21日の夜10時ごろです。インターフォン越しに警察から人質の安否を問われても、『うるせぇ、コノヤロー!』などと声を荒らげていたとか。事件発生から約5時間後に警察の説得に応じ、現行犯逮捕されました。 調べに対し『人生に嫌気がさした』『刑務所に戻りたかった』と話していたそうです。長久保被告は、’12年11月にも愛知県豊川市で立てこもり事件を起こしています。豊川信用金庫の店舗で、客や職員を人質に長時間にわたり籠城。当時の野田佳彦首相の退陣を要求していたのです」(全国紙司法担当記者)...
「ATMの前に並んでいたら、カウンター付近をフラフラ行き来する怪しい男がいたんです」 豊川市で起きた事件で、現場にいた女性客はこう話していた。 ’12年11月22日、長久保被告がサバイバルナイフを持って豊川信用金庫蔵子支店に立てこもった。客と職員計5人を人質に13時間にわたり籠城。明け方になって愛知県警の特殊捜査班が店内へ突入し、現行犯逮捕となり人質は無事に救出された。 当時から問題視されていたのが長久保被告の言動だ。事件を取材した全国紙社会部記者が語る。 「長久保被告は各地の更生施設を転々としていたようで、『自分は幼い頃に両親に捨てられた』『貧しかった』などと話していたようです。そうした情報のためか、当時のワイドショーなどではコメンテーターが『家庭環境が事件の原因ではないか』などと話していました」 だが、事実は違う。本誌記者が実際に長久保被告の地元である山梨県北杜市を訪れると、彼の発言がウソであることが判明する。実家は多少古びているものの、広い庭もある大きな2階建ての家だった。近隣住民はこう語っていた。...
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