色の房があしらわれた化粧まわしを手にすると、「すごい有名な会社。うれしい」と顔がほころんだ。夏場所後の大関昇進後に霧馬山から霧島に改名。師匠の陸奥親方(元大関・霧島)時代から縁があり、しこ名と同社名が同じことから化粧まわしが製作の話が進んだ。
金糸がふんだんに使われた博多織。4つも「霧島」の文字が入っており、1つは昭和30年頃に発売された芋焼酎「霧島」のラベルと同じ書体。世界中の焼酎ファンをもうならせる珠玉のデザインとなっている。同社は先代・霧島が現役時代からバックアップしていたものの、「霧島」の化粧まわしはなかったという。それだけに師匠の陸奥親方は「僕も欲しかったなあ」と感慨深げだった。 同社は帝国データバンクの本格焼酎データランキングで11年連続で売上高1位。焼酎界の大横綱ともいえる同社の江夏拓三専務からは「優勝はもちろん、最高位になってほしい」と“濃いめ”のエールをもらった。霧島も「チャンピオンになります。横綱昇進も成し遂げたい」と意気込んだ。
この日は陸奥部屋に小結・北勝富士、新入幕の北の若(ともに八角)が出稽古に訪れた。霧島は福岡入り後初めて相撲を取る稽古で13番。「巡業の最後は腰の痛みと風邪で稽古できなかった。体の調子は良くないので今日から調子を上げたい」。好きな焼酎の飲み方は「水割りで薄め」。だが今後は出稽古を交えた熱々で濃い稽古で初日に合わせていくつもりだ。
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