現地時間4月11日に公開となった検察側の訴状では、騒動の生々しい内情が明るみになった。とりわけ世間を驚かせたのは、水原 容疑者 が抱えていた負債の規模。同氏は2021年12月から2024年1月までの間に1万9000回もの賭けに興じ、総損失額1億8290万ドル(約279億8370万円)を生み出していた。
また、訴状には、負債の支払いが遅れていた水原容疑者と胴元側とのテキストメッセージでのやり取りも記載された。そのなかで後者が、大谷が2度目のアメリカン・リーグMVPに輝いた23年11月17日に「君がどうして電話を返してくれないのかは分からないけどさ、俺は今、ニューポート・ビーチにいるよ。(大谷が)犬を散歩しているのがここから見えたよ。今からオオタニのところに歩いて行って、『君から返事がないぞ』って聞いてみようか」と脅迫めいたメッセージを送っていたことも明るみになった。 大谷の身に危険が及んでいた可能性もあった。それだけに、現地アメリカでも小さくない波紋を広げた。元メジャーリーガーたちがホストを務めている米国の野球専門ポッドキャスト番組『Foul Territory』でも問題となったやり取りがクローズアップされ、MLB通算2043安打を放った名捕手AJ・ピアジンスキー氏は「犬が連れ去られていたかもしれない」とポツり。これに司会のスコット・ブラウン氏も「オオタニが危険にさらされていたかもしれないところまで来ていた。これが深刻さを物語っている。冗談じゃなくね」と呼応した。
さらにヤンキースやタイガース、パドレスなど10球団を渡り歩いたキャメロン・メイビン氏も「ここまで深く入り込んでいたのは恐ろしい」と、大谷の間近に迫っていた胴元の行動に愕然。そして「ああいうギャンブルが絡んだ金銭のことを考えると余計に恐ろしくなる。人は取るに足らないことのために人生を失うんだ。もっと深刻なことになっていたかもしれない」と水原容疑者を断じた。
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