ナショナルズ戦に「2番DH」で出場し、6打数3安打2打点。3本全て二塁打で、9回の第6打席は左中間フェンス直撃の大飛球を放った。惜しくも3戦連発はならなかったが、4月だけで12本の二塁打と22年9月の自己最多9本を一気に更新する二塁打の量産ぶり。二塁打以外でも打率、安打、長打、塁打、OPS(出塁率+長打率)の打撃6部門でリーグトップをキープ。チームの3連勝に貢献した。過去最高の感触に浸るはずもない。もっと上へ。大谷が第1打席で再びすさまじい打球を放った。1回1死、右腕アービンの高め96・7マイル(約157キロ)の直球をはじき返した。115・6マイル(約186キロ)の強烈なライナーで右中間を破る二塁打。今季、ここまで捉え損ねてきた高めの速球を完璧に打ち砕いた。「段階は進んでいるとは思いますね。それは(レベルが)上に行けば行くほど、伸び率みたいなものは当然下がって来るとは思いますけど、細かい部分というのは、ちょっとずつ上がってくるものだと思う」
能力が傑出していることは言うまでもなく、勝つ集団の中で刺激を受ける毎日でもある。「新しいチームに来て、新しい打線の中に入っているので、あまり自分の状態がどうのこうの気にしている余裕が今のところないかなと。本当に勉強の途中」。安打数では2位ベッツと1本差。屈指のエリート打者同士の相乗効果も、自然と生まれている。 チームは20安打11得点で3連勝。1週間前、同じ先発右腕アービンから6回無失点に抑えられたが、この日は12安打6得点を奪い、打ち崩した。ロバーツ監督は「2回目で彼がどういうボールを投げるか、我々は分かっていた」と勝因を挙げた。その1安打目は大谷。間違いなく今、強いド軍の中心にいる。【斎藤庸裕】
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