2日早朝の東京外国為替市場で、円相場は下落している。8時30分時点は1ドル=161円42〜44銭と前日17時時点と比べて41銭の円安・ドル高だった。前日に米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが先行している。
1日のニューヨーク市場で円相場は一時161円72銭と、1986年12月以来およそ37年半ぶりの安値をつけた。テレビ討論会を踏まえて11月の米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利する可能性が意識されている。トランプ氏の再選は拡張的な財政政策などを通じてインフレ圧力を高めるとして米長期金利が約1カ月ぶりの水準に上昇し、円売り・ドル買いが膨らんだ。 フランスの政治情勢に対する過度な不安感が後退しているのも円の売り圧力となった。フランスの国民議会（下院）選挙では初回投票で極右政党が躍進したものの、波乱なく終えた安心感から1日は欧米で株式相場が上昇。投資家心理が改善するとの見方が「低リスク通貨」とされる円の売りを促した。
円は対ユーロでも下落した。8時30分時点は1ユーロ=173円32〜34銭と、同16銭の円安・ユーロ高だった。1日には一時173円68銭まで売られ、1999年に単一通貨ユーロが導入されて以降の最安値を更新した。 ユーロは対ドルで下落している。8時30分時点は1ユーロ=1.0737ドル近辺と同0.0017ドルのユーロ安・ドル高だった。前日に1.0776ドルと6月13日以来の水準に上昇する場面があり、持ち高調整や利益確定を目的としたユーロ売り・ドル買いが優勢となっている。
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