城メグリスト・萩原さちこさんが、一度は訪れたい日本の名城を「みちしる」の動画の中から選びました。今回は沖縄県の首里城。沖縄県那覇市にそびえる、琉球王国の宮殿・首里城。城のたたずまいから、薩摩と中国のはざまで生き抜いてきた琉球の歴史がしのばれます。東京都生まれ。城郭ライター・編集者、公益財団法人日本城郭協会理事。小学2年生で松本城に魅せられ、城めぐりがライフワークに。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などを行う。著書に「わくわく城めぐり」(山と渓谷社)、「お城へ行こう!」(岩波ジュニア新書)、「江戸城の全貌」(さくら舎)、「城の科学」(講談社)、「日本100名城めぐりの旅」(学研)など。ほか、新聞や雑誌、WEBサイトでの連載、共著多数。
私は沖縄の色彩がとても好きです。中国でも日本でもない、独自の文化が感じられます。沖縄の島々は12世紀からアジア地域との交流が活発で、15世紀に琉球王国が成立してからはさらに海外貿易が盛んに行われました。こうした歴史から、独自の文化圏が形成されていったようです。首里城の建物のデザインや色に中国の影響が色濃く感じられますが、どこかほっとするのは、日本のエッセンスが随所に入っているからなのでしょう。沖縄には、300以上のグスク(城)があります。私が好きなのは、琉球石灰岩を用いた真っ白な石垣で、たなびくカーテンのよう曲線を描きます。首里城ではその石垣の美はあまり堪能できないのですが、琉球王国王の在所たる気品と荘厳さが感じられ、特別な気分になります。
2019年2月には、国王の生活空間である御内原(おうちばる)エリアなどが公開され、首里城のディープな一面が見られるようになりました。行政空間とは異なる神秘的な空間に「こんな世界があったとは!」と驚きました。東のアザナ(物見台)からの眺望もすてきです。
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