台湾TSMC、4~6月最高益 半導体「在庫調整期」に

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売上高、純利益が四半期ベースで過去最高を更新した半導体大手の台湾TSMC。ただ業界全体で需要が低迷し「在庫調整が進む」。約2年間好調が続いた業界は節目を迎えました。

【台北=中村裕、龍元秀明】半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)は14日、2022年4~6月期の売上高、純利益がともに四半期ベースで過去最高を更新したと発表した。ただ業界全体で需要が低迷し、在庫調整期に入ったとの認識を示し、23年前半まで続くとの見通しを明らかにした。約2年間好調が続いた業界は節目を迎えた。同日、オンラインで記者会見した経営トップの魏哲家・最高経営責任者(CEO)は「スマートフォンやパソコンなどの需要が低迷してきた。今後、業界全体で在庫調整が進む」と述べた。ただ「当社の技術優位性は非常に強力だ」とし、今期の売上高は従来見通しの30%増から35%増に引き上げた。設備投資は、従来予想の400億~440億ドル(約5.5兆~6兆円)を変更しなかったが、「下限(の400億ドル)に近くなる」と述べた。

その資金を今後、どう捻出していくかが重要となる。TSMCは長年借り入れに頼らず、バランスシートを傷めずに、大きく稼いだ利益の中から巨額投資資金をまかなうことで競争優位を築いた。4~6月期の売上高に対する純利益率も44%と過去最高水準。今回の調整局面でも、その好循環のサイクルを維持できるかが焦点だ。約2年ぶりとなる市場の「変調」に業界全体で警戒感が広がるなか、関心は各社の財務体力に注がれる。業界はこれまで、数年おきに「シリコンサイクル」と呼ばれる大きな景気変動の波に直面してきた。その局面で生き残るカギは技術ではなく、特に財務体力にある。一方、財務体力のある企業は、この谷をしのぎつつ、設備投資を継続する。その上で、次に訪れる「山」を待ち構えて一気に生産量を増やし、大きな利益を上げるパターンで、業界は優勝劣敗が進んだ。TSMCはもともと、1987年に創業した張忠謀(モリス・チャン)氏が90年代に経営効率の度合いを示す自己資本利益率(ROE)で「20%を必達目標」に掲げた。同水準が維持できれば、シリコンサイクルが訪れても波にのみ込まれず、競争優位が維持できると判断した。

同じ半導体業界内でも、その差は際立つ。ビジネスモデルの違いなどで単純比較はしにくいが、ライバルの米インテルでさえ、21年12月期のROEは23%。韓国サムスン電子やソニーグループ(22年3月期)は10%台だ。TSMCは技術にとどまらず、「稼ぐ力」でも他社を圧倒する。1つ目は、ビジネスモデル。半導体の受託生産だけに特化する主要メーカーは実は世界で4社程度しかない。競合との差も大きく、事業への集中度が高い分、管理や投資が効率的になる。複数の事業を抱えるサムスンなどとは、この時点で大きな差が付く。

 

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