私はいま、街の中心部の広場にいます。道路には着弾の痕があります。2か月前、街にはロシア軍がいました。そしてロシア軍が去り、がれきや地雷の撤去をして、ようやく先週、商業施設の修復作業が始まりました。建物がなんとか使えるとなれば修復する、もとの生活を取り戻すんだという意思が伝わってきます。きのう取材したブチャの町の仕事を紹介する窓口では、先週1週間に80人もの人が訪れたと言います。担当者は「相談に来る人の表情が戦争前とは全然違う」と話していました。
友人や隣に住んでいた人が殺されたというショックがあります。住み慣れた家や家具が壊されたのを目の当たりにしたというショックもあります。街からロシア軍が去っても、また来るんじゃないかという心配を、多くの人が口にしていました。これが今回の教訓なんだそうです。戦争になったら、シェルターでじっとしていればなんとかなると考えていたが、「違った」と。シェルターにロシア軍が入ってきて殺されるかもしれない。だから、とにかく逃げなきゃだめだと、ロシア軍が来たら逃げなきゃだめなんだと痛感したということなんです。多くの方が求めているのは、自分の力で稼いで、自分の力で生活していくこと。国のお金はロシア軍と戦うのに使わなきゃいけない。だからお金はない。この記事を共有
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