前週末の米国株は主要3指数がそろって上昇。この流れを引き継ぎ、日本株も朝方は底堅くスタートした。一時、マイナス圏とプラス圏を行ったり来たりするなど方向感のない動きがみられたが、下値の堅さが確認されるとプラス圏でしっかりした値動きとなった。半導体関連株が堅調に推移したほか、個別材料を手掛かりにした物色も広がった。
市場では「国際優良株と言えるようなグローバルシェアの高い企業群の好決算が確認され、株価上昇がみられている」(国内証券)との声が聞かれた。個別では、好決算を発表していた信越化学工業、ファナックなどが買われた。 日経平均の方向感について市場参加者からは「基本的には上方向」(別の国内証券)との声が聞かれる一方で、「2万8000円を超えて上値を追うには強材料が必要」(いちよし証券の銘柄情報課課長・及川敬司氏)との見方も出ていた。及川氏は、本格化する国内の企業決算で好業績が多く確認されれば、日経平均の押し上げにつながるのではないか、と話した。 TOPIXは0.59%高の1951.81ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆6161億1800万円だった。東証33業種では、値上がりは海運業や輸送用機器、空運業など24業種で、値下がりは電気・ガス業、金属製品、医薬品など9業種だった。
個別では、好決算を発表したZOZOが11%高となった一方、前週末に通期の業績見通しを下方修正したソニーグループは5%安と軟調だった。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは小じっかり。半面、ソフトバンクグループは1%安と値下がりした。