創薬を加速させる新しいAI、DeepMindが発表した「AlphaFold 3」が秘めた可能性

  • 📰 wired_jp
  • ⏱ Reading Time:
  • 26 sec. here
  • 10 min. at publisher
  • 📊 Quality Score:
  • News: 42%
  • Publisher: 53%

科学 / Science ニュース

人工知能 / Ai,ディープマインド / Deepmind,グーグル / Google

タンパク質の立体構造を予測するAIの最新版「AlphaFold 3」をGoogle DeepMindが発表した。画像生成AIの手法を応用するなどして分子の相互作用の高精度な予測を実現しており、こうした進歩が創薬を加速させる可能性が期待されている。

ここ1年のグーグルはOpenAIの会話型AI「ChatGPT」に対抗すべく、「Gemini」の開発に注力してきた。そしていま、仕事のタスクやプライベートなデジタル生活における日課を助けてくれる多機能な人工知能(AI)アシスタントとして、Geminiを世間に売り込んでいる。 一方でグーグルは、より専門性の高いAIツールの強化にも取り組んできた。そのツールは、すでに一部の科学者に欠かせないものになっている。 そのひとつが、アルファベット傘下でAIを手がけるGoogle DeepMindがタンパク質の立体構造を予測するために開発したソフトウェア「AlphaFold」だ。このほど、その性能が大幅に向上した。 AlphaFoldによって、生物学的に重要なほかの分子(DNAなど)のモデル化も可能になり、免疫系がつくり出す抗体と病原体の分子との相互作用もモデル化できる。Google DeepMindはそれらの新たな能力を「AlphaFold 3」に追加したわけだが、その際に画像生成AIの手法が部分的に貢献したという。 「これはわたしたちにとって大きな進展です」と、Google...

DeepMindはAlphaFoldのオープンソース版を公開し、誰でも使えるようにした。そこには人体に存在することが知られているほぼすべてのタンパク質を含む、35万のタンパク質の予測構造が収録されていた。そして22年には、200万以上のタンパク質構造が公開された。 さまざまなタンパク質をモデル化する最新のAlphaFoldの能力向上にひと役買ったのが、「拡散モデル(diffusion model)」と呼ばれるアルゴリズムだ。このアルゴリズムは、画像生成AIである「DALL·E」や「Midjourney」が奇妙な画像を生成したり、ときには写真のようにリアルな画像を生み出したりするプロセスに貢献している。 この拡散モデルをAlphaFold 3に応用したことで、ソフトウェアが生み出した分子構造が鮮明になる。この拡散モデルは、検証済みのタンパク質構造の集合を分析して拾い上げたパターンに基づいて、可能性の高そうなタンパク質構造を生成することが可能だ。これは画像生成AIが実物の写真から学習し、現実味のある写真を生成する方法を学ぶプロセスと同様である。 だが、AlphaFold...

人工知能 / Ai ディープマインド / Deepmind グーグル / Google 医療 / Medical 機械学習 / Machine Learning ディープラーニング:深層学習 / Deep Learning ケミストリー:化学 / Chemistry 医学 / Medicine

 

コメントありがとうございます。コメントは審査後に公開されます。
このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む:

 /  🏆 73. in JP

日本 最新ニュース, 日本 見出し

Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。

タンパク質の立体構造を正確に予測するAI「AlphaFold」の最新版がリリース、従来よりも高精度な分子の予測が可能にGoogleの人工知能関連企業であるGoogle DeepMindは、2018年にアミノ酸の塩基配列情報からタンパク質の立体構造を予測できるAI「AlphaFold」を発表しました。AlphaFoldはその後も改良が重ねられ、2023年10月30日にリリースされたAlphaFoldの最新版では、従来よりも予測の精度が大幅に向上し、タンパク質だけでなく、リガンドなどの生体分子の予測も可能になったとのことです。
ソース: gigazine - 🏆 80. / 51 続きを読む »

遺伝子変異による疾患を正確に予測、DeepMindの新たな機械学習モデルが希少疾患の研究を加速する人体で発見された遺伝子の変異を分析し、疾患を引き起こす確率を正確に予測する機械学習モデル「AlphaMissense」をGoogle DeepMindが発表した。このツールによって希少疾患の研究が加速する可能性が期待されている。
ソース: wired_jp - 🏆 73. / 53 続きを読む »

人工知能が大きな脅威をもたらす可能性についてDeepMindの共同創設者が語るかなり高度なクオリティでやりとりができる対話型チャットボットであるChatGPTの登場などにより、人工知能(AI)の発展と流行は大きく加速しています。そのようなAIの発展にどのような懸念事項があるのかについて、最強の囲碁AI「AlphaGo Zero」やタンパク質の立体構造予測AI「AlphaFold」を開発したことで知られるAI研究グループGoogle DeepMindの共同創設者であるムスタファ・スレイマン氏が語っています。
ソース: gigazine - 🏆 80. / 51 続きを読む »

AIで新たなタンパク質品質管理の仕組みを解明=順天堂大など順天堂大学、北海道大学、東京大学の共同研究チームは、人工知能(AI)プログラム「アルファフォールド・マルタイマー(AlphaFold Multimer)」を利用し、これまで立体構造が知られていなかった「UFM1(UFM1遺伝子によってコードされるタンパク質)連結酵素」の立体構造の高精度予測に成功した。
ソース: weeklyascii - 🏆 94. / 51 続きを読む »

テキスト・画像から3Dモデルを作成するAI「Shap-E」をGoogle Colaboratoryで使ってみたチャットAIのChatGPTや音声認識AIのWhisperを開発するOpenAIが2023年5月に3Dモデル作成AI「Shap-E」を発表しました。Shap-Eはオープンソースで開発されており、誰でも利用可能とのことなので実際にGoogle Colaboratory上で使ってみました。
ソース: gigazine - 🏆 80. / 51 続きを読む »

独自のデータセットでGPTのような大規模言語モデルを簡単にファインチューニングできるライブラリ「Lit-Parrot」をGoogle Cloud Platformで使ってみた特定の分野についての知識を増やす場合など、大規模言語モデルの出力を特定の方向に寄せる場合に利用されるのがファインチューニングで、これはモデルをゼロから構築するのに比べてはるかに少ないデータセット&はるかに少ないコストでトレーニングできる手法です。「Lit-Parrot」はファインチューニングを簡単に行えるようにしたライブラリとのことなので、実際に使ってどれくらい簡単なのかを試してみました。
ソース: gigazine - 🏆 80. / 51 続きを読む »