SBIアートオークションのオンラインによる現代アートのオークションが、9月15日(金)・16日(土)の2日間に渡って開催された。今回のセールでは、国内外の作家225名(他作家・共作出品は1名でカウント)、474点の作品が競りにかけられた。出来高は、落札総額1億9863万3750円(落札手数料含む・以下同)、落札率85.7%を記録した。1日目は、落札予想価格平均18~30万円程度の作品223点が出品された。単日の落札総額は6289万9250円、落札率は83.9%を記録している。セール後半には、村上隆の作品が版画作品を中心に50LOT(コラボ作品を除く)続き注目を集めた。中でもLOT.175《たんたん坊》(69.0×102.
大幅な伸びをみせたのは、イギリスのグラフィティーアーティスト、ニック・ウォーカーによる作品。LOT.093《The Morning After Brooklyn》(53.8×70.8㎝、シルクスクリーン、ed.150)は、落札予想価格5~10万円のところ、80万5000円で落札された。落札予想価格上限の約8倍までの競り上がりをみせた。 2日目は、落札予想価格29~45万円程度の作品251点が出品された。単日の落札総額は、1億3573万4500円、落札率は87.3%を記録した。この日、トップロットを飾ったのは、セール序盤に出品されたKYNEのLOT.256 《Untitled》(91.0 × 72.
2日目のセール終盤に、3作品の出品があった。代表作「影」シリーズよりバラが描かれたアフター作品LOT.451《バラの影》(55.3×46.0㎝、シルクスクリーン)の他、「アンドロメダ」シリーズ(61.0×45.0㎝、シルクスクリーン、ed.98、5点組)より、LOT.449《アンドロメダAシリーズ》、LOT.450《アンドロメダBシリーズ》2点の出品あった。3作品とも落札予想価格上限を超えて落札され、好結果を残している。 出品作品と同じ「アンドロメダ」シリーズA/B、5点組の過去の落札データを抽出したACF美術品指標から動向を読む。2014 年の出品では、落札予想価格5~10 万円のところ、10 万円程度で落札されている。2017年までの間に落札予想価格は12~19万円程度まで徐々に上昇し、以降は横ばい推移で落ち着いている。2015年から2018年の落札価格は、落札予想価格上限に近い20万円程度で推移している。今回の出品では、落札予想価格12~18万円のところ、Aシリーズは63万2500円、Bシリーズは57万5000円で落札された。いずれも落札予想価格上限の3倍程度の高い伸びを見せた。好調な結果を受け、今後の落札予想価格が上昇する可能性もでてきた。市場の再評価という点から、今後の動向が期待される。
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