2連覇に挑む川崎Fが ソニー 仙台(JFL)を2—0で退けた。序盤は番狂わせを狙う格下を攻略しきれない時間帯が続いたが、前半39分に右寄りの位置でパスを受けたMF脇坂がファーサイドにクロス。マルシーニョが折り返してFW山田が冷静に右足で先制点を決めた。 ソニー 仙台は脇坂にとっては因縁の相手だった。18年の加入1年目にプロ初先発した 天皇杯 2回戦で序盤に2点を先行され、前半38分でベンチに下げられた。チームは3—2で逆転勝ちしたものの「絶対に忘れない。悔しすぎて涙も出なかった」と振り返る一戦。この日は後半38分に退くまで主将としてチームを統率し、成長した姿を見せた。
2日のJ1名古屋戦以来となる一戦にチームはベストに近い布陣で臨んだ。鬼木監督は下部クラブ相手の用兵に関し「先手を取らないと、より厳しい状態になる。選手には“延長、PK戦も覚悟して戦っていこう”と話して送り出したが、90分で終わらせたいという思いもあった」と説明。後半13分にはDF佐々木からのロングパスでマルシーニョが最終ラインの裏を取って追加点。守っても最後まで気を緩めることなく完封した。 指揮官は「最後まで(気持ちを)締めて戦ってくれた。しっかり力を出してくれた」と選手を称え、脇坂は「まずは次に進むことが一番大事。今日もJ1のチームが負けていたり、僕たちも毎年初戦で苦労している中で勝ち切ることができて良かった」と息をついた。連覇に挑戦できる唯一のチームが順当に初戦を突破した。
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