再エネ供給網、G7が世銀と新枠組み 脱中国依存急ぐ

  • 📰 nikkei
  • ⏱ Reading Time:
  • 32 sec. here
  • 2 min. at publisher
  • 📊 Quality Score:
  • News: 16%
  • Publisher: 51%

日本 見出し ニュース

【マラケシュ=スレヴィン大浜華】主要7カ国(G7)は再生可能エネルギー分野のサプライチェーン(供給網)を強化するため新興国を支援する新たな枠組みを立ち上げる。世界銀行に基金を設立し、G7などが資金を拠出する。電気自動車(EV)や太陽光パネル向けの資源の採掘から製品化までを自国で手掛けられるよう後押しする。新枠組みの名称は「強靱(きょうじん)で包摂的なサプライチェーンの強化(RISE)に向けたパ

【マラケシュ=スレヴィン大浜華】主要7カ国(G7)は再生可能エネルギー分野のサプライチェーン(供給網)を強化するため新興国を支援する新たな枠組みを立ち上げる。世界銀行に基金を設立し、G7などが資金を拠出する。電気自動車(EV)や太陽光パネル向けの資源の採掘から製品化までを自国で手掛けられるよう後押しする。G7以外の国にも幅広く支援を呼びかける。支援の対象とする国はアジアやアフリカ、中南米など「グローバルサウス」と呼ばれる新興国・途上国を想定する。新枠組みは5月の財務相・中央銀行総裁会議で創設に合意していた。

経済安全保障の観点から中国など特定の国への生産体制の偏りを解消し、重要物資を安定的に調達する。これまで資源採掘を中心としていた新興国が、加工・精錬から組み立てなど収益性の高い工程も担えるよう技術や資金面で支える。EVのバッテリーの供給網は鉱物の採掘など上流の工程は分散している一方、加工・精錬や製造・組み立てなどの下流になると中国の世界シェアが高まる傾向にある。財務省によると、リチウムの採掘の中国のシェアは10%にとどまるが、加工精錬は55%だ。バッテリーの製造のシェアは75%を占める。5月に開いた主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)の首脳宣言では、中国との「デカップリング(分断)」ではなく「デリスキング(リスク低減)」を志向する方針を明記した。

重要物資では中国に依存しすぎない供給網づくりを進めつつ、経済のつながりは排除しないという考え方だ。中国やロシアを陣営で分ける印象を避ける狙いもある。グローバルサウスと呼ばれる新興・途上国の中には中立を貫く国も多い。米国をはじめとした西側諸国も、気候変動対策など分野によっては中国との連携強化を模索する。 11日のイベントは資金提供国や潜在的な支援対象国の閣僚級に参加を呼びかけた。EVに関連する重要鉱物の埋蔵量が多いアフリカ大陸も支援候補として重要な地域だ。モロッコ・マラケシュでの20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は連携を強める好機になる。

 

コメントありがとうございます。コメントは審査後に公開されます。
このニュースをすぐに読めるように要約しました。ニュースに興味がある場合は、ここで全文を読むことができます。 続きを読む:

 /  🏆 135. in JP

日本 最新ニュース, 日本 見出し

Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。

脱炭素供給網多様化へRISE発足、中国依存から脱却-あすG7開催主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が12日にモロッコ・マラケシュで開かれる。議長国の日本が主導し、中国の影響力が増している途上国を巻き込んで脱炭素関連の供給網を多様化する新たな枠組み「RISE」も発足する。
ソース: BloombergJapan - 🏆 4. / 68 続きを読む »

供給網強化へ投資促進を 民間もクアッド重視―日米財界人会議:時事ドットコム日米の企業経営者が両国の経済関係について幅広く意見交換する日米財界人会議は4日、半導体などの重要品目や技術のサプライチェーン(供給網)強靱(きょうじん)化のための投資促進に加え、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた東南アジア諸国との協力などを日米両政府に求める共同声明を採択し閉幕した。 声明は、米国の環太平洋連携協定(TPP)再加盟を支持し続けるとする一方で、政治的には達成困難であるとの認識を共有。日米両政府に対し、インド太平洋経済枠組み(IPEF)を、両国の利益促進に活用するよう要請した。…
ソース: jijicom - 🏆 32. / 63 続きを読む »

日カナダ、EV電池で覚書 対中依存低減へ供給網強化:時事ドットコム【ニューヨーク時事】日本とカナダは21日、電気自動車(EV)向け蓄電池サプライチェーン(供給網)の強化で協力するための覚書を締結した。リチウムなど電池製造に必要な重要鉱物の開発や、日本企業による現地生産の促進が柱。EVへの移行が脱炭素化のカギを握る中、経済的威圧を強める中国への依存度を引き下げ、経済安全保障を確保する。 カナダの首都オタワを訪問した西村康稔経済産業相は21日、署名式終了後にオンラインで記者会見し、「カナダは、特定国に依存しない強靱(きょうじん)な供給網をつくるための大事なパートナ…
ソース: jijicom - 🏆 32. / 63 続きを読む »

日本とカナダでEV電池供給網、実現なら米国で税優遇に道日本とカナダの両政府は21日、電気自動車(EV)向け蓄電池のサプライチェーン(供給網)を共同でつくることで合意した。蓄電池に使う重要鉱物の探鉱や加工でカナダに進出する日本企業を補助金などで支援する。実現すれば米国で販売する日本のEVが税優遇の対象になりやすくなる。カナダ訪問中の西村康稔経済産業相が21日、オタワでシャンパーニュ革新・科学・産業相らと蓄電池のサプライチェーンに関する協力覚書を結
ソース: nikkei_plus1 - 🏆 81. / 51 続きを読む »

米サウジ、鉱物資源確保で連携 アフリカで中国に対抗―報道:時事ドットコム【ワシントン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は10日、米国とサウジアラビアが、電気自動車(EV)に使われるコバルトといった戦略的鉱物資源の確保に向け、連携を協議していると報じた。主要産地であるアフリカへの投資を通じ、EV分野のサプライチェーン(供給網)における中国の支配的な地位に対抗する狙いだ。 関係者によると、サウジの政府系企業が、コバルトの主要生産国コンゴなどアフリカ諸国の鉱山会社株式を取得。生産される鉱物資源の一部を、米社が購入する権利を持つ計画という。
ソース: jijicom - 🏆 32. / 63 続きを読む »

[社説]中国に頼らない供給網の構築を急げ - 日本経済新聞中国が意に沿わない国に貿易で圧力をかける「経済的威圧」をやめる気配はない。日本は友好国との連携を深め、中国に頼りすぎないサプライチェーン(供給網)の構築を急ぐべきだ。日英両政府は経済安全保障について、閣僚級で話し合う枠組みの創設で合意した。主にアフリカを念頭に重要鉱物への共同投資をめざすなど、供給網の強靱(きょうじん)化に向けた協力が大きなテーマとなる。コバルトやニッケルを含むレアメタル(希
ソース: nikkei - 🏆 135. / 51 続きを読む »