時「渋谷系」と呼ばれた音楽を軸に盛り上がったカルチャームーブメントは、世界同時多発的に起こっていた現象で、世界中のクリエイターやおしゃれ感度の高い若者たちが「渋谷系的概念」を共有し、「好き!」「わかる!」と共感していたということなのです。「いいね!」ボタンもない、インターネット前夜の奇跡。アナログ時代最後のディケイドだったからこその 「渋谷化」だったのかもしれません。まずはこの人に話を聞かなくてはなりません。アートディレクターの信藤三雄さん。デザイン事務所コンテムポラリー・プロダクション(C.T.P.P.
GINZA(以下G) 「渋谷系」とは、フリッパーズ・ギター、ピチカート・ファイヴ、オリジナル・ラヴ(現オリジナル・ラブ)、コーネリアスといった非主流派の音楽カルチャー、それが一般認識だと思うんです。でも、映画にもファッションにも文学にもマンガにも、それぞれに「渋谷系」は存在していたわけで。結局、「渋谷系」って何だったのかというと、「概念」だと思うんです。なにをカッコいいと思うのか、なにを面白いと思うのか、ものの見方、見極める力を養う「文化運動」のような。それをヴィジュアル化したのが信藤さんだったんじゃないかなって。G...
で、小西君が部屋に入ってきたときに、「信藤さん、こんなの聴いてるんですか!」ってビックリされて。それで趣味の話を始めたら、好きなものが驚くほど一緒だった。音楽も映画も。映画はリチャード・レスターの『ナック』(65年)とジャック・タチの『ぼくの伯父さん』(58年)が大好きだと。 ちなみに。90年代初頭、ピチカート・ファイヴ&コレクターズ・プレゼンツで『ナック』やミケランジェロ・アントニオーニの『欲望』(67年)のリバイバル上映がシネヴィヴァン六本木で行われ、当時学生の筆者、もちろん観に行きました。信藤さんデザインによる箱入り豪華パンフももちろん購入。箱に入っていた『欲望』のポスターをご多分に漏れず部屋の壁に貼っていたということも告白しておきマス。そう。あのときに話したことが次々と実現していったんだよね。作りたいジャケットも映画も。振り返れば、小西君と会った瞬間に、そこで魔法にかかったんだと思う(笑)。掘り起こしたよね(笑)。僕は、いまでもそうだけど、流行の先端にいきたいとは思わない。早川義夫さんの『かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう』(69年/URC)が根底にあるから。だから、サンプリングしてリミックスして“新しいもの”を作る。やっぱり僕は、半分ミュージシャンですから。信藤さんの作風はね(笑)。あと、音とジャケットの微妙な距離感がいちばん大切だと思ってるから、デザインをするときもPVを撮るときも、歌詞をあんまり読まないのね。パッと曲を聴いて、ひっ
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