また、鹿児島県いちき串木野市は、今回の改定で介護保険料の基準額を766円引き下げ、5717円になりました。高齢者たちに、体操への参加を促す工夫もあります。参加したら、もらえるポイントをためると市内の店舗で使える商品券と交換できるほか、体操のあと、移動販売車で総菜や刺身などを購入することもできるようにしています。専門家“保険料の増額 致し方ない”
介護の問題に詳しい淑徳大学の結城康博教授は介護保険料の全国平均が月額6225円と、前回の改定からさらに上がったことについて、「高齢者の人にしてみると6000円を超える保険料を払うのは負担感があると思うが今の高齢化、介護職員の人手不足を考えると予想通りの上げ幅で保険料の増額は致し方ないと思う」と述べました。そのうえで、市町村別に見ると保険料の額に大きな差があるなど地域差が出ていることについては「そもそも介護保険制度は市町村ごとに地域の特色を生かして運用するもので、格差があるから駄目というわけではない。介護サービスを充実させるため保険料が高い自治体もあれば、介護予防に積極的に取り組んだ結果、保険料を安く抑えられる自治体もある。一概に保険料が高いからといって悲観する必要は無く、自分が住む地域の介護保険の金額とサービスの実態が合っているか、保険料を負担している市民が意識していく必要がある」としています。
そして、今後、2040年に向けてさらに保険料が上がる可能性があることをふまえ、「今後、急激な保険料の増額が見込まれるが、それをどう緩やかにするか、今から少し保険料を上げて貯金をしておくという考え方もあるかもしれない。3年おきの短期間での議論ではなく、10年15年後を見据え制度の抜本的な見直しや改革が必要ではないか議論する必要がある」と話していました。
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