もちろん逆もあります。有名人を例にすると、なんと井上陽水さんの親は医師、中島みゆきさんもMISIAさんもTRFのSAMさんもGLAYのHISASHIさんも平松愛理さんもAKB48の岡田奈々さんも親は医師です。でもこれは特殊すぎます。今回は、医歯薬の子は医学部というケースで話を進めていきます。
まず、親が医歯薬だからといって子どもが優秀とは限りません。いや、私が知る範囲ではほぼ優秀なのですが、例外的にお母様が奮闘しているケースがあるのです。「あなたが医学部に合格してくれないと義母さんがわたしのせいにするんだからっ!」とプレッシャーをかけてくるのです。お金はたんまりあるのです。子どもに学力がないだけ。本音は大学の裏に勝手口はないかしらなんて思っているかもしれませんが、恥ずかしくてそんなことを周りに聞けません。だから嫁が走り回るのです。有名な英語や数学の先生を探しては、面談に走るのです。 しかし、現役の段階ではまだ甘さがある場合が多い。せっかく中学受験して進学校に入ったのだから、私立の強みを活かして指定校推薦を取りに行かないといけない。最低でも推薦入試やAO入試で決めないといけない。どうしても医学部に入れないといけないのですから、ここで放り込んでおかないといけないのです。ところが、親は国公立大だからという理由で「地方の国公立でも」と頭によぎってしまう。ここが間違いの始まり。長引く予感。案の定、現役は箸にも棒にもかからず。心機一転浪人生活になり、駿台か河合かと迷います。医学部といえばやっぱり駿台市ヶ谷か?...
さらに、医学部専門予備校はボンボンの行くところというイメージがある。椅子は社長が座るような革製か?というイメージ。もうこれ、ダメ息子じゃんと思ってしまうのです。駅から医学部専門予備校への道は「親富孝通り」という誤解があるのです。医学部に受からないのは何が原因か。本当に頭が悪いのか?そんなことはないと思うのです。幸せすぎるために学力の邪魔になるほど怠惰な性格。これを親が直せない。このまま駿台だ河合だと言っても受かるはずがない。 この怠惰な性格のなかに、わずかでも真面目さとやる気が残っているうちに医学部専門予備校に放り込まないといけないのです。そうすれば道が開ける。医学部専門予備校には怠惰な性格を直す専門家がいるのです。医学部専門予備校の武器と大きな落とし穴。桜井信一 昭和43年生まれ。中卒の両親のもとで育ち、自らも中卒になる。進学塾では娘の下剋上は難しいと判断、一念発起して小5の勉強からやり直し、娘のために「親塾」を決意。最難関中学を二人三脚で目指した結果、自身も劇的に算数や国語ができるようになる。現在は中学受験ブログ「父娘の記念受験」を主宰、有料オンライン講義「下剋上受験塾」を配信中。著書に、テレビドラマ化されたベストセラー『下剋上受験』をはじめ、『桜井さん、うちの子受かりますか』、馬淵教室と共著の『下剋上算数』『下剋上算数難関編』などがある。
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