私たちは昭和51年の創業以来、「社会の問題点を解決する」という企業理念のもと、さまざまな挑戦をしてきました。現代の社会の問題点とは何か。それは「健康」ではないでしょうか。万博では「体の健康(からだ)」「心の健康(こころ)」「社会的な健康(きずな)」、この3つを合わせた「Well-beingな社会」「『ありがとう』が響き合う世界」の実現に向けてさまざまな展示を行います。
パビリオンでは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を利用した再生医療の第一人者である大阪大名誉教授の澤芳樹氏をエグゼクティブプロデューサーに迎え、生きた細胞により、バイオマテリアル・バイオエンジニアリングを用いた立体の心臓「iPS心臓」を展示。来場者に培養液の中で拍動するリアルな「動く心臓」を見ていただくことで、いのちの尊さや感動を感じていただきたいと思っています。このiPS心臓は、45年の大阪万博における「月の石」のように、多くの注目を集めることを期待しています。 また、パビリオンの建築デザインは「心臓(いのち)の螺旋(らせん)~アンモナイトからiPS心臓まで~」です。約4億年前に誕生し、氷河期など3回の大量絶滅期を乗り越えて長期間にわたって繁栄したアンモナイトは、私たちの「いのちの大先輩」とも呼べる存在です。展示内容はもとより、こうした建築デザインからも、いのちの尊さや感謝の気持ちを再認識するきっかけになればと思います。
さらに、漫画家、手塚治虫が生み出したキャラクター「鉄腕アトム」がパビリオンの全体ナビゲーターとして、iPS心臓などを展示する「からだ(未来の医療)エリア」のナビゲーターには「ブラック・ジャック」が登場し、来場者をご案内します。いとう・まさと 昭和46年生まれ。平成6年パソナ(現パソナグループ)入社。パソナロジコム社長、パソナ農援隊社長などを経て、30年から現職。持続発展可能な地方創生事業の推進に取り組んでいるほか、大阪・関西万博のパビリオン担当も務める。
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