三菱化工機株式会社(代表者:田中利一 所在地:川崎市、以下「当社」という)は、唐津市浄水センターへ納入する「汚泥熱可溶化装置」の当社第1号機が完成検査に合格したことをお知らせいたします。 今回更新した消化槽設備の立上げ運転を経て、既設消化槽から今回更新消化槽への切替え完了後は、唐津市浄水センターで発生する汚泥全量が汚泥熱可溶化装置を含む消化設備で処理されます。
汚泥熱可溶化装置は、熱処理による汚泥可溶化を嫌気性消化に組み入れて、排出汚泥の減容化とバイオガスの増収を図る高効率嫌気性消化方式です。本装置を組み込んだプロセスでは、従来の嫌気性消化設備より発生する脱水した消化汚泥に高圧蒸気を吹き込み、160~170℃に保たれた可溶化タンク内での水熱反応によって、汚泥中の難分解有機物を可溶化汚泥に改質します。その可溶化汚泥を消化槽に返送することで、有機物の分解率を向上させ、消化汚泥の減容化と消化ガスの増収を図ります。 さらに脱水した消化汚泥の一部を熱可溶化するため、可溶化に必要なエネルギー消費量が少なく、かつ可溶化汚泥に必要な熱エネルギーにて消化槽の加温維持ができるため、従来の嫌気性中温消化設備と同等の供給熱エネルギーにて運転可能です。
また、汚泥熱可溶化装置は、今回の更新工事と同様に従来の嫌気性消化設備に加温装置として付加的に設置することで導入が可能です。汚泥熱可溶化装置を設置することで汚泥処分費を削減できるばかりでなく、再生エネルギーとしての消化ガスを多く回収できるため、CO2削減にも貢献します。今後も当社は、これまで培ってきた環境事業分野における技術と知見を活かして、汚泥資源化による地産地消と持続可能な循環型社会の構築に寄与してまいります。
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