まさかの“繰り上げ開幕カード”。神戸フィフティーンは一様に驚きの表情を見せた。神戸市内で実戦形式の練習を終え、デーブ・ディロン・ヘッドコーチ（ＨＣ）は「言われてみれば。今気がついたよ。特別なものになるね」と目を丸くした。神戸市出身のセンター李承信（２０）も「全然知らなかったです。何かうれしいですね」と記念すべき試合でのスタメン抜てきに、気合十分だった。
神戸でも昨年末にチーム関係者の新型コロナ陽性者が判明。年末年始のプレシーズンマッチ４試合が中止になった。ＦＢ山中亮平も「ちょっと練習が休みになったので」と苦笑いするなど、調整プランに狂いが生じたことは否めない。自身は日本代表の欧州遠征（昨年１１月）に参加していたため、帰国後の対外試合に１試合４０分しか出場していないので、ことさらだ。 それでも山中は「しっかり準備はできている。早く試合がしたい」とチームとして完調ぶりをアピールした。ディロンＨＣも「ここにいるどのメンバーも狙っている順位はひとつしかない」ときっぱり。トップリーグの初代王者（０３年度）でもある神戸が、船出を勝利で飾り、新リーグでも歴史に名を刻む。（田中 昌宏）
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