中でも走攻守全てで躍動したのが「2番・西川」だった。昨季楽天を戦力外になり、新天地で迎えた今シーズン。朝、開幕スタメンを高津監督から伝えられ、「本当にすごく長い1日だったなって思いますし、改めて1軍のプロ野球の試合って本当に素晴らしいもんだなっていうのは感じました」と一日を振り返った。
この日は1点を追う三回に同点犠飛を放つも、七回までは無安打。「最後まで僕だけヒット出てなかったんで、ミンゴ(サンタナ)がヒット打って、ちょっと焦りはあった」と心境を明かし、2点を勝ち越してなおも2死二塁から、目の前で塩見が申告敬遠された。 「冷静に考えて、塩見が歩かされるかなっていうのは自分の中で計算できていたんで。スイッチ入れて腹をくくっていくって感じですね。悔しい気持ちもありますし、なにくそっていう感じで、ここで打たなかったらっていう気持ちでいきました」。初球から振り抜き、右中間を切り裂く2点適時三塁打。主役を一振りでさらった。 同学年の山田は、西川にとってキャンプから何度も食事の席を一緒に過ごす特別な存在だ。「13年違うチームでやってきて、14年目にして同じチーム。色々刺激になる部分もあるし、勉強する部分もすごくたくさんあるんで。でもなんか一緒に野球ができる嬉しさっていうのはなんかすごく感じています」と話していた“友”が、三回から交代した。
ヒーローインタビューで西川は「哲人が早い段階で、まだわからないですけど、いなくなってしまったので」とスタンドを笑わせ、「みんなが哲人のためにもという声が出ていたので。あとで哲人にいい顔で会えるなと思います」と笑顔。胸を張って勝利を報告する。
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