プロボクシングのフェザー級10回戦(東京・後楽園ホール)の前日計量が12日、東京・文京区の日本ボクシングコミッション(JBC)本部事務局で行われる予定だったが、東洋太平洋フェザー級王者の堤駿斗(はやと、24)=志成=が計量会場に姿を見せず試合は中止となった。志成ジム関係者によると40度以上の高熱により病院で検査を受けているという。
対戦相手のWBA世界同級15位、ルイス・モンシオン・ベンチャーラ(25)=ドミニカ共和国=は「何もさせないで勝つ」と意気込んでいたが、試合中止を聞くと驚きの声をあげた。ドミニカ共和国からスペイン・マドリードとUAE・ドバイを経由し、2日間かけて11日に来日しており、ショックを隠せない様子だった。 アマチュア13冠の堤は昨年7月にプロデビューし、今年5月に東洋太平洋同級王座決定戦で同級3位だったジョー・サンティシマ(フィリピン)に3−0の12回判定勝ち。日本男子最速記録だった田中恒成(畑中)、清水聡(大橋)のプロ4戦目を更新する3戦目で東洋太平洋王座を獲得した。プロ4戦目で「勝つことはもちろんだが、すごく内容が問われる試合。しっかりと最後に倒して勝ちたい」とプロ初のKO勝利を狙っていた。
メインイベントは消滅したが、興行は予定通り行われる。また、前座の56キロ契約8回戦で、パイ・パーロップ(40)=タイ=と対戦予定の日本スーパーバンタム級12位、大湾硫斗(25)=志成=は前日計量で56・8キロと800グラム超過。再計量することなくギブアップし、当日計量が正午にJBC本部事務局でリミット60・3キロの条件で行われ、クリアすれば試合は実施されることになった。
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