この街を訪れたら、パリジャンになった気分で暮らすように過ごすのがおすすめだ。ホテルを選ぶなら、部屋数の多いグローバルチェーンのホテルではなく、街にたたずむ小規模なホテルがいい。そのひとつとしてお勧めしたいのが、パリの中心、9区にあるムッシュ・カデ・ホテル&スパだ。ムッシュ・カデがあるのは9区、グランブールヴァール地区。
ムッシュ・カデがあるのは、飲食店が軒を連ね、パリジャンたちも集まるエリアだ。その名をとったカデ通りはポワソヌリー(魚屋)、ブシュリー(精肉店)が軒を連ねる気さくな通りだ。ホテルはこの通りにビストロテーブルと椅子を並べ、夏の間はアイスクリーム屋台をオープン、賑わいに一役を買っている。 メトロのオペラやグランブールヴァール駅から徒歩で数分という立地は、パリ市内のほかのエリアに行くのも便利だ。プランタンやギャラリーラファイエットも徒歩圏内で、ルーブル美術館やセーヌ河岸へもバスやメトロを使わずたどり着けるのがありがたい。ダブルルーム。アール・デコを基調に、タイムレスな雰囲気を漂わせる。 客室は全29室。最上階にはふたつのスイートルームが設けられている。部屋ごとにインテリアの趣は異なるが、アール・デコ調にモダンな要素をミックス。スモーキーなグリーンやパープル、グラフィカルパターンの壁紙で彩られた空間は、シンプルな東京テイストに慣れた目に新鮮だ。
現代のデザイン家具とヴィンテージが混じり合った空間は趣味がよく、最新の感性とクラシシシズムとが渾然一体となったパリの街にも相通ずるようだ。窓を開ければ石畳の通りを見渡せ、行き交う人々の挨拶の声やバイクの音、自動車のクラクションなど、この街ならではのざわめきが心地よい。部屋にはデスクワークできるテーブルが設蹴られている。アンティーク家具が心地いい。
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