劉氏は10年に著書『中国の夢』を出版している。タイトルは「アメリカン・ドリーム」をもじっており、中華人民共和国の建国100年にあたる49年までには米国と並ぶ強国となり、21世紀中には中国が「世界ナンバーワンの国家になる」という構想を打ち出したものだ。
その2年後の12年11月、習近平氏が中国共産党トップの総書記になると、同著と同名の「中国の夢」を政治スローガンに採用した。国家・民族・人民が三位一体となって、「中華民族の偉大な復興」という「中国の夢」の実現を目指していくことを宣言した。習国家主席が17年の第19回共産党大会で掲げた目標「世界一流の軍隊」について、これまで欧米の専門家らは「米軍に並ぶこと」だと推測してきた。 ところが、劉氏は「戦場はスポーツ大会のような2位は存在せず、勝つか負けるかの結果のみだ」と喝破し、米軍をしのぐ「世界最強の軍」になることが目標である、と強調している。中国内外で反響があり、特に米国内での対中警戒感が一気に高まった。もともと、劉氏の草稿は中国語で60万字ほどあった。ところが、中国当局による厳しい検閲によって、中国の安全保障戦略の機微に触れる部分は、掲載の許可が下りずに大幅削除され、中国版は20万字余りに圧縮されていたのだ。中でも、草稿の第5章「反台湾独立から祖国の完全統一へ」は丸ごと削除されていたのだ。そこに記されていた壮大かつ綿密な戦略と戦術は、最近、欧米や日本の専門家や研究機関が議論している「台湾侵攻シナリオ」とは、およそかけ離れたものだった。
このほど、筆者は削除された部分を含む、すべての草稿を入手した。約1年がかりの交渉を重ね、劉氏から編集権、出版権を預かったうえで、まさに世界初となる習氏の「戦略ブレーン」による台湾統一のシナリオを含めた日本語版の出版が実現したのだ。
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