試合開始早々から、技ありの一打を見せた。初回1死走者なし。ドジャース・大谷が外角ギリギリへのスライダーをバットの先で拾うと、白球は左前で弾んだ。その後は2度の得点圏を含む3打席に凡退。メジャー通算100盗塁もお預けとなったが、連続試合安打を4に伸ばした。
「2番・DH」で出場したダイヤモンドバックス戦は、大谷にとって開幕から50試合目の出場だった。打率は両リーグトップの・354。13本塁打は同5位、13盗塁は同7位と、大型契約にふさわしい数字が並ぶ。大リーグ公式サイトのサラ・ラングス記者は試合前、自身のSNSに興味深いデータを投稿。1900年以降に開幕から50試合時点で打率・350、10本塁打、10盗塁以上を記録したのは124年の歴史で過去4人しかおらず、大谷が史上5人目であることを伝えた。 MLB史上最高の「コンプリート・プレーヤー」として知られる58年のウィリー・メイズを筆頭に、そうそうたる顔触れが並ぶ。97年のラリー・ウォーカーと2018年のムーキー・ベッツは、同年にMVPを獲得。大谷が昨年に続き自身3度目のMVPを獲得すれば、DH専任では初の快挙となる。
チームは今季3度目の零敗。3カードぶりの負け越しとなったが、デーブ・ロバーツ監督は「このシリーズは忘れて、リセットするよ」とさばさばと口にした。5回のダ軍の攻撃中には、ファウルボールがド軍のベンチへ。ヘルメットをかぶっていなかった大谷の頭上をかすめるハプニングもあった。13連戦は7勝6敗で終了。1日の休養日を経て、24日(日本時間25日)からはいずれも敵地となるレッズ、メッツとの6連戦に挑む。(奥田秀樹通信員)
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