私は衝撃を受けました。毎年この時期は、各局とも終戦関連の特集をいろいろとやるわけですが、今年見た中で一番よかったかもしれません。とはいえ、別に何か新しい取材をしたわけではなく、言ってみれば単なる再放送です。でも、これがなんというか、びっくりするほど鬼気迫る戦争体験の証言集になっていたんです。みなさん、話しにくいような強烈な内容を赤裸々に「ぶっちゃけて」いる。聴いている黒柳さんまで泣いている。
「まさか、この人がこんなにすさまじい体験をしていたとは」と驚きます。いつも笑顔で歌っているイメージの三波さんが、笑顔で淡々とソ連軍との壮絶な戦闘で生き残った話をしていたり、猫八さんが号泣しながら原爆投下直後の広島での地獄のような体験を語っていたりするわけですから。なんだか、ご近所の明るいおじさんおばさんの意外な過去を知ってしまったかのような気持ちになります。 しかも、みなさんもうご存命ではありません。でも、まるで今、目の前で語られているかのようなリアルさでした。終戦から80年近くたって戦争経験者がいなくなり、戦争体験が語り継がれなくなっていると最近よく言われますが、こうした映像素材が残っていることで「リアルな追体験」はある程度可能なんだなと思いました。
「テレビがやるべきこと」って、ひとつはこういうことですよね。「徹子の部屋」はきっと日本社会にとって貴重な証言集というか、財産になっている。ぜひ子供たちにも見てもらいたい内容でしたから、テレビ朝日はぜひ学校向けに教材として販売すればいいのに。各局ともこういうアーカイブをもっと有効活用すべきですよね。■鎮目博道(しずめ・ひろみち) テレビプロデューサー。1992年、テレビ朝日入社。「スーパーJチャンネル」「報道ステーション」などのプロデューサーを経て、ABEMAの立ち上げに参画。「AbemaPrime」「Wの悲喜劇」などを企画・プロデュース。2019年8月に独立。新著『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)が発売中。
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