新型コロナウイルス感染拡大に伴う企業のデジタルシフトが追い風になっているビジネス向けのソフトウエア市場。2022年の注目は、M&A戦略で成長を遂げてきた米セールスフォース・ドットコムが、5年前に断念した大型買収に再度踏み出すかどうかだ。テイラー氏は米グーグルや米フェイスブックなどに勤め、グーグルマップの開発や、「いいね!」ボタンの考案者としても名高いカリスマエンジニアだ。自ら創業した共同作業用ツールのQuipが16年に7.5億ドルでセールスフォースに買収されたことで転籍。共同CEOへの昇格前までは、COO(最高執行責任者)を務めていた。
また、セールスフォース史上最高額となる277億ドルのSlackの買収が21年に実現したのは、テイラー氏の功績だ。Slackのスチュワート・バターフィールドCEOは、「長い付き合いのあるブレットの存在が、売却を決断する鍵になった。今後数十年のソフトウエアの進化に対する視点が似ている」と述べている。
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