北九州で主砲が目覚めた。不振に陥っていたソフトバンクの4番・山川穂高内野手(32)が11日、日本ハム戦で2安打3打点と活躍し勝利に貢献した。0―1の初回に14打席ぶりの安打となる同点の左越え適時二塁打。4―3と勝ち越した7回にも左前へ貴重な2点タイムリーを放ち、復調を示した。チームは連敗を2で止め、首位の座をがっちりとキープした。0―1の初回1死一、三塁のチャンスで日本ハムの先発・北山のフォークを捉えて同点とする左越え適時二塁打。「走者を還すことだけを考えました」。14打席ぶりにHランプをともした。1点を勝ち越した7回にはなおも2死二、三塁の場面で、マーフィーのツーシームを左前に運び貴重な2点を追加した。小久保監督も「ホッとしたんじゃないですかね」と笑みを浮かべた。
9日の同カード(熊本)では4打席とも得点圏で打席を迎えながら全て凡退。チームも今季初の連敗を喫した。「自分が思っているより力が入ってると感じている。苦しいけど、しっかりと乗り越えていきたい」と口にして球場を後にした。 それからチームバスがペイペイドームに到着したのは深夜0時前。「迷ったんですけど。やっぱり打とうと思って」。日付をまたいで1時間近くバットを振った。試合がなかった翌10日も同ドームに足を運んで打ち込んだ。「技術的なことをまず整理しないと駄目だと思った。始まったばかりなので、疲れはなしにして修正をかけました。そこが今日は良かったのかなと思います」。2度の得点圏での打席できっちりと結果を出した。
幾度もこのようなスランプを乗り越えてきた自負もあった。キャンプで休日返上の練習をともに行ったリチャードには「ごちゃごちゃ考えるのはやめた方がいい」とアドバイスを送った。「僕自身にも言い聞かせていること」と口にすると、こう続けた。 「100%の結果は野球において不可能に近い。100%の準備をした上で、結果がどうかは致し方ないこと。悪い方にフォーカスして“なんでだろう”ではなく、できるだけポジティブな反省をして繰り返していった方がいいと思うので」。
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