「第77回カンヌ国際映画祭」名誉パルムドールを受賞したスタジオジブリの宮崎吾朗氏、プレゼンターを務めたフアン・アントニオ・バヨナ(映画監督)撮影: Stephane Cardinale - Corbis/Getty
フランスで開催中の「第77回カンヌ国際映画祭」で現地時間20日午後、メイン上映会場のグラン・テアトル・リュミエールにて、映画界への多大な貢献をたたえる「名誉パルムドール」をスタジオジブリに贈るセレモニーが執り行われた。アニメーションスタジオに同賞が贈られるのは初めての快挙。ジブリを代表して、宮崎吾朗氏が登壇。映画祭側は会場に「いつもより若い観客が集まていた」と伝えている。会場では、『天空の城ラピュタ』『崖の上のポニョ』『紅の豚』『君たちはどう生きるか』など、ジブリ作品の名場面を編集した9分間の特別映像が上映され、人間の感情が渦巻き、幻想的な生き物が生息する壊れやすい世界を描いてきたジブリ作品の創意工夫に満ちた独創性を称えた。
宮崎吾朗氏は壇上で「 『君たちはどう生きるか』でアカデミー賞を獲得した時、ジブリの代表者はオスカー像を持ち帰ったが、それは箱に入っていなかった。名誉パルムドール賞は丁寧に梱包されていることを非常にうれしく思います」とジョークを言い、「ジブリは40年前、宮崎駿(※崎=たつさき)、高畑勲、徳間書店によって創設されました。彼らはスタジオへの最大の貢献者ですが、私はこの賞を、私たちのために働いてくれたチームのすべてのスタッフに捧げたいと思います。そして、私たちの映画を愛してくださった皆さんに贈られた賞でもあります。すべてのジブリファンに感謝したいと思います」とスピーチした。 名誉パルムドールの“お礼”として、宮崎駿氏が脚本・監督を務めた4本の短編映画(『めいとこねこバス』『やどさがし』『パン種とタマゴ姫』『毛虫のボロ』)を上映。『めいとこねこバス』以外の3作品は海外で初上映となった。
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