涼しい海風が吹き始めた午後5時。茅ケ崎の大先輩、加山雄三(86)の「君といつまでも」が流れると、ザ・ビートルズのTシャツを着た桑田ら5人が登場。祝砲の花火とともに幕を開けた。
桑田は「帰ってまいりました!ドリフターズです!」とボケながらあいさつ。10年ぶりの茅ケ崎のステージに「すっかり高齢者になって帰ってまいりました。ステージ上はちょっとした高齢者施設でございます」と笑わせた。 45年を祝うヒット曲満載の内容。「いとしのエリー」「涙のキッス」「真夏の果実」や、今年配信した新曲「盆ギリ恋歌」も披露した。その時々の風向きによって音の大きさが変わるのも野外ならでは。こぢんまりとした球場の風情を1万8000人が楽しんだ。 サザンの有観客ライブは2019年の全国ツアー以来。コロナ禍を経て、ファンとの再会となった。終盤の「みんなのうた」ではサザンの野外公演で定番の放水。本編最後の「マンピーのG★SPOT」では、桑田はうれしそうにセクシーなダンサーたちと戯れた。
アンコールはご当地ソング。JR茅ケ崎駅で東海道線の発車メロディーに使われている「希望の轍」から、♪砂まじりの茅ケ崎――で始まるデビュー曲「勝手にシンドバッド」へ。「やれんのか!茅ケ崎!」とあおる桑田に、観客が「イェー!」と大歓声で応えた。
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