最初に坪井がバックパックで訪れたインドはデリーなど北部が中心であったが、今回はベンガルールが派遣された場所であった。ベンガルールはアジアのシリコンバレーと呼ばれるIT都市である。サグリが成し遂げたい事を実現するには、エンジニア人材が非常に重要であり、シリコンバレーよりも圧倒的に安価にかつ人材が豊富に揃っている場所に魅力を感じた。またベンガルールは温暖な地域であった。この地域の気候は、坪井自身としては快適さを感じ、仕事に没頭ができる環境であった。3ヶ月間の渡航を通じて、プロフェッショナルの英語力がなくても、海外でやっていくことができると痛感した。出てくる単語は稚拙なものであるが、伝えたいことが伝わることは坪井の自信に繋がった。最後の進出の決め手は、インドのマーケットである。インドの農業労働人口が2.
最初に、サグリインド法人が選んだ事業は、マイクロファイナンス事業だ。農家の与信情報を衛星データ及び農家個人情報データから作成し、金融機関に提供。FAOなどの農業協同組合を通じて、農家にファイナンスを支援することを考えた。衛星データから得られる波長データから現地圃場の耕作状況の評価や土壌評価などを農地毎に評価。現地圃場からファイナンスに必要な農家の情報もアプリケーションを通じて入力していただき、双方を組み合わせ、与信情報を金融機関に提供できるアプリケーションを開発した。コンセプトベース段階で興味を持つ金融機関が現れ、項目を精査、それに基づき、与信アプリケーションを開発した。開発したプロトタイプのアプリケーション使っていただこうとしたが、サグリ与信情報を用いて農家に貸した実績がまだないという理由から、すぐには使ってもらうことができなかった。2019年12月、最初の大きな壁にぶつかった。NPO法人クロスフィールズの小沼氏にお誘いをいただき、2020年1月、デリー及びバラナシの社会課題を解決する現場を視察した。訪問した先は、決して儲かっているわけではないように思えたが、社会にとって、とても重要