ゴキブリはお互いが意思疎通して行動する民主主義の世界に生きていた

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ゴキブリはお互いが意思疎通して行動する民主主義の世界に生きていた(2014)

昆虫であるゴキブリは、声ではなくフェロモンといった化学物質を発したり、触角を使用したりして個体間でコミュニケーションをとります。研究チームを率いたブリュッセル自由大学のJosé Halloy氏は「ゴキブリが別のゴキブリに遭遇したとき、精巧で非常に敏感な鼻のような役割をする触角を使って、相手が自分と同じ集団に属しているか確認するのです」と、ゴキブリが触角を使って別の個体を認識していることを説明。

Halloy氏率いる研究チームは、コミュニケーションを取るゴキブリが、集団生活の中でどのように意志決定をしているか調べる実験を実施しました。実験は1枚のお皿の上にゴキブリが身を潜められるスペースを3つ作成し、そのお皿の上に数10匹ものゴキブリを放して、ゴキブリの集団がどのように自分たちをグループ分けして、スペースに入っていくのかを調べるというもの。 実験では50匹のゴキブリが使用され、3つのスペースは約40匹のゴキブリが入れるように作られました。実験開始直後、お皿の上に放たれたゴキブリたちはすぐにスペースに入っていかず、まずは触角を使ってコミュニケーションを開始。そして、最終的に25匹が1つのスペースに、その後に25匹がもう1つのスペースに入り、残ったスペースには1匹も入りませんでした。次に研究チームが、3つのスペースを50匹以上のゴキブリが入られるように変更したところ、50匹のゴキブリは全て1つのスペースに入ったとのこと。

この実験結果を受けて、Halloy氏と研究メンバーは「実験結果からゴキブリのコミュニケーションは、スペースを確保するための協力と競争という2つの要素のバランスが非常に均衡のとれたものになっていることが浮き彫りになった」としました。Halloy氏によると、群れを作る習性があるゴキブリは、生殖活動の機会を増やしたり、食べ物や住居といった生きるのに欠かせないものを共有したり、お互いが集まって乾燥を防いだりなど、グループで生活することで多くの利益を得るとのこと。こういった利益を最大限得るために、コミュニケーションを取ってゴキブリがグループの大きさを最適化していることが今回の実験から判明しました。 Halloy氏は「今回の実験結果を他の昆虫や動物に示し合わせることもできるでしょう。例えば、群れを作って生活する魚が、どうやって群れを分割して小さなグループを形成しているのか、リーダーシップをもたないグループを作る動物がどうやって意志決定を下しているのか、説明することも不可能ではありません」と群生動物の行動メカニズムが解明される可能性を示唆しています。

 

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