<いま必要な処方箋は新ニューディール政策だ──そんな熱い信念が穏健派の前副大統領を突き動かす>
デラウェア州の自宅地下室に缶詰めになり、もっぱらインターネットを通じて有権者に呼び掛ける日々。考える時間はたっぷりあった。熟慮の末にバイデンは彼らしくない結論に至った。中途半端ではだめだ、もっと大きな構想が必要だ......。11月の本選でドナルド・トランプを下したら、バイデンは歴史的な危機に──世界大恐慌の真っただ中という1933年の大統領就任時にフランクリン・ルーズベルトが直面したような危機に立ち向かうことになる。だからこそ、ニューディール政策並みの解決策を求めたのだ。 顧問らが驚くのも無理はない。バイデンはこの1年余り、民主党予備選に向けてバーニー・サンダースら急進左派の対抗馬と一線を画し、分別ある候補者として支持を伸ばしてきた。一貫して革命的な変革ではなく、漸進的な改革を主張。大衆受けするバラマキ政策を掲げる対抗馬には「財源はどうするのか」と切り込んできた。
ジョー談はよせ。この男にそんな才覚も気迫もない。
提灯記事は何の参考にもならない。
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