ゲームに登場する「ドア」の開閉が不自然な理由とは?

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昨今の3D系ゲームでは民家などの建造物に「プレイヤーが開閉できるドア」が設置されていることがあります。一見単純そうに見える「ドアの開閉動作」の実装ですが、実はゲーム開発者をかなり悩ませているとのこと。このドアの開閉動作の実装について、ニュースメディアのVoxが大人気ゲーム「The Last of Us Part II」の開発者にインタビューを実施し、その難しさやこだわりを聞き出しています。

現実とかけ離れた大きさのドアを設置するのは、カメラを違和感なく動かすため。一般的に、ゲームのカメラはプレイヤーが操作しているキャラクターを頭上から見下ろせる位置で追従しています。もし、ドアが現実世界と同じサイズだった場合、キャラクターがドアを通過する際にカメラはドア上部の壁を通過することになり、画面が真っ暗になる瞬間が生じます。ゲームにドアを実装する際には、衝突判定の実装も重要です。現実世界では物体同士がすり抜けることはありませんが、ゲームの世界では開発者が衝突判定を付与しないと「腕がドアを通り抜ける」といった事態が発生します。こうしたドアの中でも最も実装難度が高いのが、The Last of Us Part IIに登場するような「見た目だけでなく物理的な動作も現実世界に近いドア」。

The Last of Us Part IIでは、「ドアを開ける」という操作を行うと、キャラクターが「ドアノブをひねる動作」をします。この「ドアノブをひねる動作」が実行されるタイミングが不自然だったり長すぎたりすると、プレイヤーの操作とキャラクターの動作の間に違和感が生まれてしまいます。この違和感をなくすためには「ドアノブをひねる動作」を細かく分割して、いつでも中断できるようにするといった工夫が必要です。 また、The Last of Us Part IIでは「ダメージを負っている場合は、寄りかかるようにドアをあける」といったようにキャラクターの心情や状況によって異なるモーションを割り当てることで、プレイヤーの没入感を高めています。

The Last of Us Part IIには、プレイヤーが操作していないNPCキャラクターがドアを開閉するシチュエーションもあります。この場合では、「プレイヤーとNPCの位置関係」「NPCはドアに鍵がかかっていることを知っているのか否か」「NPCはドアを開けられるのか否か」など非常に多くのことを考慮してドアを実装する必要があります。シン氏は「ゲームに盛り込まれる要素が増えるほど、ドアの実装の複雑さも増します」と述べています。 以上のように現実世界に則した動作のドアを実装するというのは、非常に困難です。しかしVoxは、近年のゲームでは「壁を切りつけたら、壁に切り傷が付く」「夕方になると、逆光で対象物が見えづらくなる」といったリアルを追求した表現が増えていることから、ドアの実装を現実に近づけるというのは、リアルさを追求する上で必要だと主張しています。

 

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