タンザニアのラエトリ遺跡で1970年代に見つかった足跡の化石について、未知の人類の祖先のものである可能性を指摘する論文が、英科学誌ネイチャーに1日発表された。従来はクマの足跡だとみられていたが、再発掘して調査した結果、未知の人類の祖先に属する可能性が示されたという。
タンザニアでは1978年、366万年前のものとされる足跡化石が見つかり、これが人類の系統樹における直立歩行の最古の争いのない証拠と広く考えられていた。ラエトリ遺跡の「遺跡G」で見つかったこの足跡は一般に、有名な骨格化石「ルーシー」と同じくアウストラロピテクス・アファレンシスに属すると見られている。 研究者が当時発見した足跡化石は遺跡Gだけではなく、約1.6キロ離れた「遺跡A」でも足跡が見つかっていたが、こちらは後ろ脚で直立歩行する若いクマのものとされてきた。アウストラロピテクス・アファレンシスが残した足跡とは大きく異なっていたためだ。
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