CT4-Vブラックウィングには、3.6リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。制御システムソフトウェアと吸気システムのチューニングにより、最大出力472hp、最大トルク61.5kgmを獲得する。ベース車両の『CT4-V』に対して、パワーは152hp、トルクは10.5kgm引き上げられた。
トランスミッションは、このクラスでは珍しい6速MTを標準とし、10速ATをオプションとした。「TREMEC」と呼ばれる6速MTには、高トルク容量と優れたペダルフィーリングを可能にする「LuK」のツインディスククラッチを採用する。コンソールのスイッチを押すとアクティブレブマッチングが作動し、シフトダウン時にエンジン回転数を自動的に合わせてくれる。 この6速MTは、人間工学に配慮して、クラッチペダルとブレーキペダルの位置を最適化した。油圧マスターシリンダーストップではなく、クラッチペダルのバリアストップにより、クラッチ操作中のドライバーへのフィードバックを向上させている。より正確なシフトを可能にするために、従来の6速MTよりもショートストローク化も図られた。CT4-Vブラックウィングには、フロント255/35ZR18、リア275/35ZR18サイズのタイヤを装着する。ブレーキキャリパーは、フロントがブレンボ製の6ピストン、リアが4ピストン。ブレーキローター径は、フロントが380mm、リアが340.5mmとした。
CT4-Vブラックウィングには、強化された電動LSDを装備した。軽量設計とし、走行モードとパフォーマンストラクションマネージメントの設定に合わせて、最適化されている。ハードなコーナリング時に、後輪が最大のトラクション性能を発揮するよう、後輪側により多くの駆動トルクを自動的に配分し、グリップを強化する。高性能なディファレンシャルクーラーも採用された。アルミ製ハウジングによって、重量は10kg以上軽量化されている。《森脇稔》
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