ヒーローインタビューでは、まだ質問に詰まるなど初々しい。ただ、マウンドに上がると別人。プロ６年目、支配下２年目の東が日を追うごとに頼もしくなってきた。６回１／３を５安打１失点（自責０）で無傷の４勝目。「ローテで投げられているのはうれしいです」。強力な先発陣に欠かせない存在となっている。
七回に味方のミスが絡み、１死三塁からマルティネスに適時打を浴びて降板。「詰めの甘さが出た」と猛省したが、先発としての仕事は十分に果たした。ベンチに下がる右腕へのスタンドからの大きな拍手が、好投の証しだった。 昨季は育成選手ながら、オープン戦で１軍に帯同。支配下登録を経て、８月６日の日本ハム戦（京セラ）でプロ初勝利を挙げた。今季は飛躍の１年へ－。転機となる一戦があった。３月７日のＷＢＣ強化試合・日本代表戦。先発を任されたが大谷や吉田に打たれ、２回４安打７失点。４四球の逃げの投球に、中嶋監督からは「何しとんや」と叱られた。チームは連勝で日本ハム戦は２年連続の勝ち越しが決まった。２位のロッテが敗れ、優勝マジックは１６に減った。「いい緊張感の中で投げている。自信にも今後の成長にもつながると思います」と東。山本や宮城らに続いて山下が台頭したかと思えば、また逸材が現れた。
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