地球温暖化に無縁の国はないが、その中でもインドが「外れ値」となっている理由が幾つかある。以下のハント氏のインタビュー(抜粋)では、そうした要因について考察している。 熱波の温度は、月間平均気温である「バックグラウンド」と、その時点で起きた特定の天候によって差し引きする「アノマリー」の2つに分けると理解しやすい。インドではバックグラウンド温度が産業革命前から約1.5度上昇している。また、一部の都市では、 熱波で高い気温が長期化すれば、死者の増加につながる傾向がある。インドではここ数十年の急激な人口増加を受け、この傾向がさらに強まっている。
(危険なのは)インドのバックグラウンド温度が既に非常に高いことだ。例えば、昨年5月に地球上でインド北部に匹敵する気温となっている場所は、サハラ砂漠とアラビア半島内陸部の一部のみだが、いずれも人口密度が非常に低い。インドではバックグラウンド温度が既に40度超と極めて高いため、少しの上昇でも人間の生存の限界に近づく可能性が高い。 インド社会には幅広い影響がある。熱波が長期化すると、広い地域で土壌が著しく乾燥する。農業への影響は言うまでもないが、1カ月後のモンスーンの到来にも影響を及ぼし得る。農業や水の安全保障に悪影響を与えるだけでなく、大雨がそれを吸収しきれない乾燥した土壌を直撃し、局所的な洪水につながる可能性もある。
モンスーン前の異常な暑さは、特に農業や建設業など屋外での労働生産性の低下のほか、冷房需要の増加による電力網への負担や温室効果ガス排出の増加に関連している。また、熱中症など一般的な健康リスクにも関連しており、特に子どもや高齢者、低所得者層への影響が大きい。 インドは現時点で時折(湿球温度が)32度を若干超える程度なので、さらに大きく気温が上昇しない限り、生存の限界には達しないだろう。とはいえ、都市化と共に都市のヒートアイランド現象や温暖化も進んでおり、死者を伴う熱波のリスクは常に高まっている。
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