イルカとイヌはどちらの方がより賢いのか?

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イルカとイヌはどちらの方がより賢いのか?(2014)

一方で、イルカにはイヌよりも高い「文章理解能力」が備わっていることも明らかにされています。ハワイ大学のルイス・M・ヘルマン氏らの研究によると、「through」や「imitate」のような複雑な語を含む文章を理解できることが明らかにされており、単純な「~を取ってこい」のような命令よりも高度な理解能力が備わっていることが判明しています。さらに、イルカには高い「問題解決能力」が備わっていることも知られています。ある実験では、プールの中に複数の「重り」をあちこちに散りばめて置いておき、イルカにそれらを集めさせたときの行動が観察されました。全ての重りを集めて台の上に置くとエサが食べられるというご褒美が用意されているのですが、実験が開始されてすぐにイルカは重りを一つずつ集めることをやめ、全ての重りを集め、ひとまとめにしたうえで台に持って行くという行動をとるようになりました。この結果から、イルカには自らの行動を事前に計画し、解決策を考える能力が備わっていることが明らかにされています。イヌは古くから人間とともに暮らす生活を送っており、次第に人間の考えをくみ取る能力を身に付けてきたものと考えられていま

サントス氏は、それぞれの動物が持っている能力の違いについて「動物はそれぞれが置かれた環境に応じて認知力を進化させてきました。そのため、知能を比較するということが意味を持たないという場面も数多く存在します」と語ります。砂の中に隠れた魚を音波を使って探知することができたり、睡眠中でも呼吸のために浮上できるように脳の半分ずつ睡眠を取ったりするというイルカの持つ特徴は、生きていくのに必要なため身についた能力です。ヒトやサルなどの動物は「視覚」に多くを頼る生き物である一方で、イヌは多くを「嗅覚」に頼っています。イルカも霊長類と同じく視覚に頼る生き物ですが、それに加えて音波を使って物体の向こう側にある物体を感知する能力を備えています。これらはいずれもヒトには備わっていない能力であることは明らかです。従って、イルカにとって目に見えないものや音波を使って感知できないものは、理解できないものであるということができます。さらにいえば、物体の認識方法が人間とはまったく異なっているのかもしれません。

結局のところ、「イヌとイルカはどっちが賢いのか?」という質問は、「金づちとネジ回しはどちらが強いのか?」という質問と同じぐらい意味がないとサントス氏は締めくくっています。生き物はそれぞれが置かれた場所で進化を遂げて能力を身に付けているのであり、人間の尺度だけで知能を判断するという考え方には、少々の無理があると考える必要があるのかもしれません。

 

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