アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』の渡辺歩監督にインタビュー、肉子ちゃんはあえてマンガチックでファンタジーな存在に

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アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』の渡辺歩監督にインタビュー、肉子ちゃんはあえてマンガチックでファンタジーな存在に 漁港の肉子ちゃん

持ち上げるときのタメとか、ふとした重さとか、ほんのわずかなところですね。ギターだと肩にかける具合とか、体に預ける角度とかで、想像に任せるより実際に持った方がいいポーズが取れるというのはあります。そして、意外と見落としがちな所に気づいたりするんです。たとえば、携帯電話を持つ手は意外と角度が難しくて、想像で描ける人はすごいです。これはちゃんとやらないといけない部分で、ポーズや動きのささいなところに出たりします。こういった質感など、すべてにおいて妥協しない人です。「妥協点が高い」という言い方だと「結局は妥協しちゃうのか」となってしまうので、「鍛え方が違う」とかになるのかな。志が違うというか。「もうちょっと粘ればよくなるかもしれない」と考える人で、OKだったものでも「もうちょっとやってみよう」と粘る方です。僕なんか、カットが成立していて方向性が合っていればOKを出しちゃうんですけれど……とんでもない人ですこの人もまた妥協しない人です。僕からすると、ペース配分的に楽をしてもらいたいなと思うカットもあるんですが、そこをしっかり埋めてくるので「本当にストイックだな」と実感します。描くものすべてに意味

持ち上げるときのタメとか、ふとした重さとか、ほんのわずかなところですね。ギターだと肩にかける具合とか、体に預ける角度とかで、想像に任せるより実際に持った方がいいポーズが取れるというのはあります。そして、意外と見落としがちな所に気づいたりするんです。たとえば、携帯電話を持つ手は意外と角度が難しくて、想像で描ける人はすごいです。これはちゃんとやらないといけない部分で、ポーズや動きのささいなところに出たりします。こういった質感など、すべてにおいて妥協しない人です。「妥協点が高い」という言い方だと「結局は妥協しちゃうのか」となってしまうので、「鍛え方が違う」とかになるのかな。志が違うというか。「もうちょっと粘ればよくなるかもしれない」と考える人で、OKだったものでも「もうちょっとやってみよう」と粘る方です。僕なんか、カットが成立していて方向性が合っていればOKを出しちゃうんですけれど……とんでもない人ですこの人もまた妥協しない人です。僕からすると、ペース配分的に楽をしてもらいたいなと思うカットもあるんですが、そこをしっかり埋めてくるので「本当にストイックだな」と実感します。描くものすべてに意味があるんですよね。人の息吹、性格、状況……すべてを想像して背景に織り込んでくる。もはや、背景の作業ではないかもしれないぐらいです。単なる「景色」にとどまらないというか……。1カット、1ショットにかける熱量が小西さんと同じく常に大全開で本当にすごい人です。もしかしたら、画面構成で一番演出している人なのかもしれません

 

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