ぶどうの木、端材でケーキやジェラート エシカル対応

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菓子製造・販売やレストラン運営を手掛ける、ぶどうの木(金沢市)は菓子製造に伴う端材などを有効活用した商品を拡充する。洋菓子の種類を増やしているほか、ジビエの加工食品も計画中で、環境などに配慮した「エシカル(倫理的)消費」の広がりりに対応する。この一環で、耕作放棄地を散策できる農園に活用する取り組みも進めている。製造工程で生まれる端材や副産物など「はじっこ」を使った商品を「Hazico(ハジコ)

」と名付け、2年前から展開を始めた。定番商品に限っても今夏までに6商品に増えた。キイチゴ味のケーキの端材を使ったジェラート、農家で余ったチーズやユズを原料にしたチーズケーキなどだ。ジェラートに活用するケーキの種類を増やし、今後、キャラメル味と抹茶味を加える。10年ほど前からカステラやバウムクーヘンの端材を包装し販売していた。国連が提唱する「持続可能な開発目標(SDGs)」の流れを受け、新しい価値を加えた「アップサイクル」の商品がハジコだ。本昌康会長は「はじっこを安く売るという発想ではない。おいしくて、美しくて、物語がある商品づくりが大事」と話す。

金沢市郊外にある本社やレストランの近くで、グループの農業法人がブドウや野菜などを栽培している。周辺では耕作放棄地の増加が地域課題になっており、鳥獣被害が目立ってきた。課題解決につなげようと、捕獲されたイノシシなどの肉をソーセージなどに加工して、ハジコの新商品として売り出すことも計画中だ。 耕作放棄地を借り上げ、散策可能な農園の整備を始めた。ランドスケープデザイナーの団塚栄喜さんの提案に基づき、皿をイメージした円形だ。直径90メートルほどのドーナツ型の盛り土ができあがり、クローバーを植えた。円の内側では、数年かけて野菜の畑などを整備する計画だ。本会長は「散策する人が増えると、イノシシが近寄らなくなる」と話し、レストランの集客にもつながるとみている。農園で収穫した野菜をレストランで使い、端材や野菜くずから堆肥を作って利用する考えだ。県内の大学や高校が環境教育の場としても注目するようになったという。2021年3月期の売上高は17億円。コロナ禍で外出自粛などの影響があり、減収となった。動物などの型抜きを楽しめるバウムクーヘンの販路を拡大するほか、ハジコ商品の拡充などの取り組みを通じて22年3月期は25億円を目指す。

 

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