その理由が判明したのは、翌月のことだった。最新のチンキ剤のテスト結果を受け取ったときのことだ。CBDとTHCの比率は20:1といわれていたのに、実際はどちらもほんのわずかしか含まれていなかったのだ。評判のいいサプライヤーから入手した別のチンキ剤もテストに出していたが、その比率も、10:1といわれていたが実際のところは3:1だった。グループの手法があまりにも非科学的であること、売られている商品のラベルに虚偽があることはとても腹立たしかったし、残念な気持ちでいっぱいだった。しかし、責めるべきは自分たち自身だったのだろう。わたしたちだって、自らそれらのチンキ剤を試したわけではなかったのだから。
エヴリンは、これを天啓だと思った。CBDはサムの発作をコントロールする最後の希望だ。イギリスには、それをつくっている会社がある。そうとなれば、次なる行動は自明だった。GWの社長を調べ──その名がジェフリー・ガイであることはすぐにわかった──、連絡手段を見つけるだけだ。 「もう何年も、こうした状況でCBDを使う機会を探していました。あなたがたは、特別なニーズをもつ子の親です。ほかの薬はすべて役に立たなかった。わたしたちには、助けになるかもしれない薬がある。これほどまでに善良で健全な行為が、ほかにあるでしょうか」 さらに、米国麻薬取締局(DEA)からの認可も必要だ。当時のDEA長官ミシェル・レオンハートは、大麻に対して強硬路線を敷いていた。大麻は現在でも「スケジュールI薬物」に指定されている(これはヘロインと同等の危険性と常習性があることを意味する)。州によっては合法化の動きもあるが、国境を管理するのは連邦政府であり、国境を越えて違法ドラッグを持ち込むには、DEAによる承認を得なければならない。
ガイについても、基本的な情報しか知らなかった。長年にわたってバイオテクノロジーに携わってきた起業家で、実験的な化合物を持っていて、それを薬として使えばサムが助かるかもしれない──。わたしたち夫婦には、その程度の知識しかなかった。
日本 最新ニュース, 日本 見出し
Similar News:他のニュース ソースから収集した、これに似たニュース記事を読むこともできます。
ソース: goonewsedit - 🏆 40. / 63 続きを読む »
ソース: shukan_bunshun - 🏆 91. / 51 続きを読む »
ソース: Pre_Online - 🏆 48. / 63 続きを読む »
ソース: ReutersJapanBiz - 🏆 128. / 51 続きを読む »
ソース: shukan_bunshun - 🏆 91. / 51 続きを読む »