働き方、ライフスタイル……新型コロナウイルスがもたらした「変化」は数え上げればキリがないですが、「時間濃度」という概念が誕生したと思想家で投資家の山口揚平氏は指摘します。山口氏の著書『3つの世界 キャピタリズム、ヴァーチャリズム、シェアリズムで賢く生き抜くための生存戦略』(プレジデント社)より一部抜粋して、豊かさに関する人々の価値観の変化について論じます。シェアリズムにおいては、お金に対する捉え方がまったく異なっている。そもそもお金は相対的に語るべきものである。お金がない人にとって、お金を得ることはとても価値がある。一方でお金持ちにとっては、よりお金を使わないように工夫する生活が、実は豊かな時間を生む。それは「時間濃度」という概念の表れである。豊かで濃厚な時間、時間の密度の高さこそが人生でもっとも大切であるという価値観が表出してきた。
人類は距離を克服した。人類共通の敵として世界を一つにしたのだから、コロナは皮肉なものだ。人々の心の距離も縮まりつつある。残念ながらそれは同時に、土地が持つ独自性や民族の価値観・文化も一元化させてゆくだろう。少々話が難しく感じるかもしれない。しかしたとえば、「人生100年時代」といわれて久しいが、そんな虚構を信じている人はいないだろう。人生の濃度(密度)でいえば、最初の50歳までが8割、残りの100歳まではせいぜい2割の濃度しかない(図3―2)。 フランスの哲学者ポール・ジャネは、「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢に反比例する」と言った。人生とは時間の長さだけでなく、その密度が大事であり、それこそが豊かさの本性であると彼は喝破したのである。だが、時間の密度はどうだろうか。密度が高いことは直接的に幸福につながるとは言えないが、相関は大きい。幸福の要諦は「一体性」である。期待と実態の一体性、人とつながり笑い合い、悲しみ合う一体化の中にある。それは密度の濃い時間に近いとも言える。
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