制球が大きく乱れたわけではなく、三振も9つ奪っている。それでも勝てないのはなぜか? ドジャースの山本由伸投手が先発登板したメッツ戦で、自己最長となる6回99球の力投を見せたが4失点で今季2勝目はまたもお預けとなった。制球は悪くなく、素晴らしいボールもあったものの勝ちきれない理由について、解説を務めた里崎智也氏がある事実、“不都合の正体”を鋭く指摘した。山本は初回をわずか9球で三者凡退、三振も2つ奪う絶好の滑り出し。2回も3奪三振といい投球を見せた一方で、96.3マイル(約155キロ)のストレートを被弾したり、追い込んでからのボールを狙い打たれるなど4失点。勝利を挙げることはできなかった。
4回にメッツの先頭打者マクニールをレフトライナーに打ち取った直後、この試合の解説を務めた元プロ野球選手の里崎氏が山本の投球について口を開く。里崎氏は山本は捕手の要求通りに投げられていると指摘。そのうえで「構えたところに投げきれているのに、それでも失点しているということは、(捕手が)構えているところに何か不都合が起きている可能性も考えられる」と、ボール自体は悪くないが配球に問題があるのかもしれないと問題提起した。 里崎氏はさらに、この日の山本がここまでストレートとカーブ、スプリットばかり投げていることに触れると「カットボールやスライダーをなぜ使わないのか」と疑問を呈する。そして「配球を変えたり、球種にこだわらずにやっていく必要がある」と指摘し、球種に固執し続けることが山本の良さを半減させていると語った。
里崎氏の指摘に中継を視聴していたファンからも「確かに打者に絞られてるな」「いい球投げてるんだけどな」など同意する声が見られたほか、「なら、コミュニケーションの問題だな」など捕手との意思疎通の不十分さを指摘するコメントも見られた。 山本はこの試合、ホームランを含む7安打を浴び4失点と2勝目はならなかったが、自己最長の6回99球を投げキレのいいボールで9つの三振も奪っている。まだメジャーでのシーズンが1カ月経過したのみ。バッテリー間での相互理解が進み山本が自身の強みを出せるようになれば、すぐに胸のすくような投球を見せてくれるに違いない。(ABEMA『SPORTSチャンネル』)
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