サッカー選手は常に怪我と隣り合わせだ。1つの怪我でキャリアを棒に振ってしまう選手もいれば、何度も大怪我を負いながらもその逆境を乗り越えて長く活躍する選手もいる。今回は世界最高級の才能がありながらも、怪我に苦しむキャリアを歩んでいる現役の”ガラスの天才”を紹介する。冨安健洋がすでに日本人史上最高のDFであることに賛同する人は多いのではないだろうか。最終ラインであればどのポジションもハイレベルにこなし、保持時も被保持時もチームの戦術に合わせて自らの役割を全うする。要求が多いミケル・アルテタ監督の下でも重宝されているのは、彼の戦術理解力の高さゆえだろう。
本来冨安はアーセナルで不動のレギュラーを務めるだけの能力の持ち主だが、現状は絶対的な選手とは言い切れない。というのも、あまりにも負傷離脱が多く、シーズンを通して戦力として計算できないのだ。ボローニャ時代は大きな負傷がなかったが、よりフィジカル的な強度が求められるプレミアリーグでは消耗が激しいのか、アーセナル加入から3シーズン連続で長期離脱を余儀なくされている。 過去3年間で共通しているのが中盤戦から後半戦にかけての期間の離脱で、シーズンの結果を左右するタイミングでチームの力になることができていない。万全のコンディションでピッチにさえ立つことができれば、左SBのポジションにおいては他の誰よりも攻守における貢献度が高いだけに、この負傷の多さは勿体ないと言わざるを得ないだろう。
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