ヤクルトは２５日のＤｅＮＡ戦（神宮）に１―０でサヨナラ勝ち。９度目のリーグ優勝を劇的に決めた。高津臣吾監督（５３）は野村克也監督時代の１９９２、９３年以来となるリーグ２連覇を達成。昨季はナインを集めて「絶対大丈夫！」と鼓舞するなど前面に立ってチームを牽引したが、就任３年目の今季は一歩引いて選手たちの自発的な成熟を促した。それでも勝負どころの夏場には、苦手投手の攻略という専門外の役割を買って出て、密かにライバル球団の選手からヒントを聞き出すという、ノムさん顔負けの〝寝業〟で天敵を撃破していた。 （山戸英州）
昨年の日本一でもこぼれなかった涙を抑えられなかった。高津監督は「７月に入ってコロナがまん延してしまって、そこから大変な時期が始まったが、なかなか和が崩れない、一丸となって戦えたことで今日を迎えられた。みんなの力だと思っています」と、産みの苦しみを振り返った。 ７月２日に２リーグ制以降最速で優勝マジック点灯も、直後に高津監督をはじめ新型コロナウイルス感染による大量離脱に見舞われ急失速した。最大１７・５ゲーム差あったＤｅＮＡに４差まで迫られたが、迎えた８月２６日からの直接対決３連戦（横浜）は堂々の３タテで返り討ち。ペナントレースの分水嶺を制した。
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