東1局、菅原は9巡目に先制リーチ。松ヶ瀬隆弥(風林火山)、黒沢咲(雷電)の追いかけリーチをかわして「リーチ・ツモ・ドラ2」の満貫でMリーグ初あがりを決めた。続く東2局も鳴き仕掛けからの「タンヤオ・赤1・ドラ3」をツモり連続満貫。東3局でも「リーチ・ツモ・ドラ1」の1000・2000を仕上げ、3局連続ツモあがりの鮮烈デビューを飾った。
南場にも役満・四暗刻を狙うなど、見せ場を作った菅原だったが、オーラスにまさかの展開が待っていた。鈴木優(パイレーツ)が大逆転の「ホンイツ七対子」のテンパイをヤミテンで完成させた。それでも菅原は攻めた。なんとカン「四萬」待ちでリーチ。手に汗握るツモり合い。しかし、ここは伏兵・黒沢のあがりで横移動。思わぬ形で菅原のトップは守られた。 勝利者インタビューでは「うれしいです。うれしさのあまり、喉がガサガサです」と話しながらも終始ニコニコ。「緊張はしたんですけど、しっかり打つぞという気持ちがまさった。手が入ってくれて、恵まれました」。オーラストップ目での攻撃的なリーチは「三萬がたくさん見えていたので、四萬が残りそうだなと。『ビーストはどうするかな』って考えた時に、可能性が残っていたらリーチしようと」と思考を明かした。鈴木優が逆転手をテンパっていたことを聞かされると「はあ~っ…」と両手で顔を覆い、胸をなで下ろした。今後の抱負を聞かれると「これからも内容も結果もしっかり残して、ファンの皆さんに夢を与えられるように精一杯頑張ります。応援よろしくお願いします」と頭を下げた菅原。両手で爪を立てる勝利の「ビーストポーズ」で記念すべき一戦を締めくくった。▼ビースト・猿川真寿3着、鈴木大介3着→4着、菅原千瑛1着(中田花奈は未登板)▼ドリブンズ・渡辺太3着(浅見真紀は未登板)▼フェニックス・醍醐大4着
◆菅原 千瑛(すがわら・ひろえ)1991年12月2日、埼玉県生まれ。31歳。2012年、日本プロ麻雀連盟のプロテストに合格。21年、第2期桜蕾戦優勝。23年6月の「ドラフト会議指名オーディション」では役満の国士無双をあがるなどして優勝。同月のドラフト会議でビーストジャパネクストから2位指名を受けた。
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